ロ、ベラルーシに核搭載可能ミサイル配備 欧州全域への攻撃能力強化
ロシア国防省は30日、核搭載可能な中距離極超音速弾道ミサイル「オレシュニク」を同盟国ベラルーシに実戦配備したとする動画を公表した。写真は同日公開された動画の静止画像(2025年 ロイター/Russian Defence Ministry/Handout via REUTERS)
[30日 ロイター] - ロシア国防省は30日、核搭載可能な中距離極超音速弾道ミサイル「オレシュニク」を同盟国ベラルーシに実戦配備したとする動画を公表した。国営タス通信によると、国防省がオレシュニクの移動式ミサイルシステムを公開するのは初めて。ウクライナ侵攻を巡る緊張が高まる中、欧州全域に向けた攻撃能力を強化する動きとなる。
ベラルーシはウクライナのほか、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドやラトビア、リトアニアと国境を接している。一部の西側の専門家は、NATO加盟国によるウクライナへの兵器供給阻止のため、ロシアが核兵器による脅威への依存を強める動きだと指摘した。ベラルーシのルカシェンコ大統領はこれまでにミサイルを配備すると表明。ベラルーシは西側諸国による活発な動きを受けて配備が必要になったと主張している。
ロシアとベラルーシの国防省が公開した動画では、配置場所は明らかにされていない。ただ米研究者2人は衛星画像の分析から、ロシアがミサイルと移動式発射装置をベラルーシ東部の旧空軍基地に配備している可能性が高いとの見方を示した。
ロシアは2024年11月、通常弾頭を搭載したオレシュニクをウクライナの標的に発射した。ロシアのプーチン大統領はオレシュニクが迎撃不可能で核兵器に匹敵する破壊力があると主張するものの、西側当局者にはオレシュニクの能力を疑問視する意見もある。





