NY外為市場=ドル上昇、156円台前半 FRB政策の行方を注視
ポンドと米ドルの紙幣。2020年1月6日撮影。REUTERS/Dado Ruvic
[ニューヨーク 30日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して上昇した。ドルは午後になって米連邦準備理事会(FRB)が今月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した後も上げ幅を維持。市場ではFRBの金融政策の行方を見極める動きが続いている。
終盤の取引で、円は対ドルで0.2%安の156.39円。円はここ数日は対ドルで上向いているものの、政府・日銀による為替介入に対する警戒感は続いている。
FRBが公表した12月9─10日のFOMC議事要旨で、足元の米経済を巡るリスクを巡り綿密な討議を重ねた末に0.25%ポイントの利下げが決定され、FRB内に利下げ判断を巡る見解の相違があったことが分かった。
FRBは同FOMCで3会合連続で利下げを決定。合わせて公表された参加者の政策金利見通し(ドットチャート)では2026年に0.25%ポイントの利下げが1回行われる見通しが示されたが、市場では現在、26年は合計0.5%ポイントの利下げが実施されるとの見方が織り込まれている。
FXストリート(ニューヨーク)の上級アナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は「FRBの金融政策の方向性が明確に分からないことがドル相場のほか、米国債利回りなどに反映されている」と指摘。現在は手掛かりが乏しい相場展開になっているとし、年明けのドル相場の動きを占うには米経済情勢を見極める必要があると述べた。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.19%高の98.19。
ユーロ/ドルは0.18%安1.1751ドル。ただ、年初からの上昇率は13%を超えている。
英ポンド/ドルは0.3%安の1.3467ドル。年初からの上昇率は約8%。
ドルは年初からの下落率は約10%と、17年以来最悪のパフォーマンスになる見通し。
ドル/円 NY午後3時 156.48/156.49
始値 155.89
高値 156.56
安値 155.89
ユーロ/ドル NY午後3時 1.1747/1.1748
始値 1.1766
高値 1.1767
安値 1.1746





