ロ、和平交渉で強硬姿勢示唆 「大統領公邸攻撃」でウクライナ非難
ロシア大統領府のペスコフ報道官。12月12日、トルクメニスタンで撮影の提供写真。Sputnik/Alexander Kazakov/Pool via REUTERS
[モスクワ/キーウ 30日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は30日、ウクライナがロシア大統領公邸を攻撃したとして非難した上で、戦争終結に向けた交渉において「ロシアの交渉姿勢は強硬なものになるだろう」と表明した。ロシアの態度硬化により、トランプ米大統領が目指す和平への取り組みが複雑化する可能性がある。
ロシアは29日、ウクライナがロシア北西部ノヴゴロド州にある大統領公邸に向けて91機の長距離ドローンで攻撃を試みたと発表。対抗措置を講じることや、交渉姿勢の見直しを表明したものの、和平合意に向けた協議から離脱する意向は示していない。一方、ウクライナ側は、ロシアの非難はウクライナへの一層の攻撃を正当化するための「虚偽」で根拠がなく、紛争長期化を狙ったものだと反論している。
ペスコフ氏は記者団に「今回のテロ行為は交渉プロセスの崩壊を狙ったものだ」と述べ、ロシア軍はいつ、どのように対応すべきか分かっていると言及した。また、多くの欧米メディアがウクライナの主張に同調し、攻撃がなかったとの見方を示しているとし、「常軌を逸した主張だ」と述べた。当時のプーチン大統領の所在については、明らかにしなかった。
ウクライナのシビハ外相は30日、ロシアが証拠を提示していないのは「存在しないからだ」とXに投稿。攻撃への懸念を表明したアラブ首長国連邦(UAE)、インド、パキスタンには失望したと述べた。「ロシアは、虚偽の主張を長年にわたって繰り返してきた実績がある」とも指摘した。





