ロシア・ウクライナ協議、さらなる捕虜交換で合意 停戦巡る進展なし
ロシアとウクライナは23日にトルコのイスタンブールで実施した3回目の和平協議で、軍人と民間人を含む一段の捕虜交換を行うことで合意した。写真は協議後の記者会見に応じるウクライナ代表団。同日撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Mert Ozkan
[イスタンブール 23日 ロイター] - ロシアとウクライナは23日にトルコのイスタンブールで実施した3回目の和平協議で、軍人と民間人を含む一段の捕虜交換を行うことで合意した。ただ、停戦の条件や首脳会談の可能性を巡っては依然として大きな隔たりが残った。
今回の協議はわずか40分で終了した。ウクライナ側の交渉団を率いるウメロフ国防相は協議後、「人道的な進展はあったが、敵対行為の停止については進展がなかった」と述べた。
また、ウクライナがゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領の会談を8月末までに行うことを提案したと明らかにし、「この提案に同意することで、ロシアは建設的な姿勢を明確に示すことができる」と語った。
ロシアの交渉団を代表するメジンスキー大統領補佐官は、首脳会談の目的は「全てをゼロから議論する」ことではなく、合意に署名することであるべきだと指摘。遺体収容を可能にするため、24─48時間の短期的な一連の停戦を支持するロシアの立場を改めて表明した。
ウクライナは、より長期的な即時停戦を望んでいる。
トランプ米大統領は今月中旬、ウクライナ紛争の停戦で合意が得られなければ、米国は50日以内にロシアに「非常に厳しい関税」を課すと表明した。
ウクライナ交渉団のメンバーによると、トランプ氏が設定した合意の期限内に当たることから、ウクライナは8月の首脳会談を提案した。
この日の協議では停戦に向けた進展の兆候は見られなかったが、さらなる捕虜交換について話し合った。
メジンスキー氏によると、交渉団は双方から少なくとも1200人以上の捕虜を交換することで合意し、ロシアはさらに3000人のウクライナ人の遺体を引き渡すことを申し出たという。





