イラン反体制派NCRI指導者、国民に体制打倒呼びかけ

6月24日、フランス首都パリを拠点に活動するイランの反体制派組織、国民抵抗評議会(NCRI)指導者のマリアム・ラジャビ氏(写真)は、イラン国民に対して最高指導者ハメネイ師が率いる体制の打倒を呼びかけた。2023年7月、ローマで撮影(2025年 ロイター/Guglielmo Mangiapane/)
[パリ 24日 ロイター] - フランス首都パリを拠点に活動するイランの反体制派組織、国民抵抗評議会(NCRI)指導者のマリアム・ラジャビ氏は24日、イラン国民に対して最高指導者ハメネイ師が率いる体制の打倒を呼びかけた。
トランプ米大統領がイスラエルとイランの停戦を発表後、ラジャビ氏は「戦争終結の提案は、戦争でも融和でもない第三の選択肢に向かう一歩だ。イラン国民自身が運命の闘いに身を置き、ハメネイ師とその独裁体制を打ち倒そうではないか」と訴えた。さらに「われわれは民主的で核を持たず、政教分離とジェンダー平等、国民の自治が備わった共和国を求めている」と付け加えた。
NCRIはペルシャ語でムジャヒディン・ハルク(MEK)とも呼ばれ、イラン国内で活動を禁じられている。2012年までは米国と欧州連合(EU)からテロ組織に指定されていた。
NCRIに対してはイラン国内の支持基盤や運営方法に疑念が出ている一方で、反体制派の幅広い結集が可能な数少ない団体の1つとの見方も根強くある。
今月23日には1979年のイラン革命前の王制で皇太子だったレザ・パーレビ氏が、永続的な平和と中東地域安定のためにはイランが「体制変更」を受け入れることが必要だと強調していた。
ただ、現時点ではイラン反体制派はさまざまな組織が混在しており、統一された明確な指導者は存在していない。