不法移民の第三国移送、適切な手続き当面不要 米最高裁が判断

米連邦最高裁は6月23日、犯罪歴のある不法移民を出身国以外の国に移送するトランプ政権の政策について、移送先で迫害される可能性を審査せずに強制措置を取ることを当面認める判断を下した。写真は米国から強制送還されたベネズエラ移民ら。5月9日、マイケティアの空港で撮影(2025年 ロイター/Leonardo Fernandez Viloria)
Andrew Chung
[23日 ロイター] - 米連邦最高裁は23日、犯罪歴のある不法移民を出身国以外の国に移送するトランプ政権の政策について、移送先で迫害される可能性を審査せずに強制措置を取ることを当面認める判断を下した。
下級審は、第三国への強制移送が決まった不法移民に対し新たな送還先で拷問を受ける危険性があることを米当局に主張できる「有意義な機会」を与えるよう命じたが、最高裁は政権側の緊急要請に沿ってこの判断を覆した。
最高裁の命令書類には署名がなく、理由も示されていない。最高裁判事は6対3の保守派が多数を占めている。
リベラル派のソトマイヨール判事は、この決定を最高裁による権限の「重大な乱用」と批判した。