イラン暗号資産取引所にサイバー攻撃、イスラエル関与のハッカー集団

イスラエルと関係があるとされる反イランのハッカー集団が18日、イランの主要暗号資産(仮想通貨)取引所であるノビテックスにサイバー攻撃を行ったと発表した。写真は2007年7月、ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Stephen Hird)
[18日 ロイター] - イスラエルと関係があるとされる反イランのハッカー集団が18日、イランの主要暗号資産(仮想通貨)取引所であるノビテックスにサイバー攻撃を行ったと発表した。約9000万ドル相当を焼却し、プラットフォームのソースコードを公開すると警告した。
「ゴンジェシュケ・ダランデ」(肉食スズメ)として知られる集団で、イスラエルとイランによる攻撃の応酬が激化する中、17日にはイラン国営セパ銀行のデータを破壊したと主張していた。
18日の攻撃ではノビテックスが標的となった。ハッカー集団は18日、ノビテックスがイラン政府の制裁回避や世界各地での違法行為への資金提供を支援していると主張した。
ノビテックスはXへの投稿で、システムへの「不正アクセス」を調査するため、ウェブサイトとアプリをオフラインにしたと述べた。
ブロックチェーン分析会社エリプティックは、ハッカーが管理するウォレットの作成方法から、盗んだ資金にハッカーがアクセスできないことが示唆されており、「ノビテックスに政治的なメッセージを送るために資金を事実上焼却した」との見方を示した。
同業チェイナリシスの国家安全保障情報責任者、アンドリュー・フィアマン氏もこの攻撃の規模は約9000万ドル相当だとし、資金が焼却されたことから地政学的な動機によるものである可能性が高いと述べた。