EU、バーゼル3の中核資本規制適用を再延期 27年1月に

6月12日、欧州連合(EU)の欧州委員会は、国際的な銀行の新たな資本規制「バーゼル3」について、最終規則の中核部分に当たるトレーディング勘定の抜本的な見直し(FRTB)の適用をさらに1年延期し、2027年1月1日にすると発表した。写真は、EU旗。3月18日、ブリュッセルで撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
[ブリュッセル 12日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は12日、国際的な銀行の新たな資本規制「バーゼル3」について、最終規則の中核部分に当たるトレーディング勘定の抜本的な見直し(FRTB)の適用をさらに1年延期し、2027年1月1日にすると発表した。
関係筋は先月、米政権による金融セクターの規制緩和計画がより明確になるまで、新規制の導入を遅らせる見通しを示していた。
バーゼル3は世界金融危機後に策定され、EUはその大部分を適用済み。中国や日本、カナダは導入している一方、米国は全体の導入を延期しているほか、トランプ米政権は既存規則を一部緩和する可能性も示唆している。英国もバーゼル3に基づく規則の適用を27年に延期している。
欧州委は声明で「最近の国際的な動きでは、世界の主要法域の一部でバーゼル3導入のさらなる遅れが示されている」とし、「このため、国際的に公平な競争条件とEUの銀行に対する影響を巡る懸念は依然として高い」と述べた。