イスラエル国会、解散を否決 ネタニヤフ政権は選挙回避

イスラエル国会は12日朝、国会解散の是非を問う予備採決を行い、解散を否決したと発表した。写真はネタニヤフ首相。23年12月撮影。(2025年 ロイター)
[エルサレム 11日 ロイター] - イスラエル国会は12日朝、国会解散の是非を問う予備採決を行い、解散を否決したと発表した。ユダヤ教超正統派の徴兵を巡って連立政権内で合意が成立したことで解散総選挙はひとまず回避され、ネタニヤフ政権は政権発足後最悪の政治危機を解決するための時間を稼げる。
採決の結果は反対61、賛成53。国会の議席は120で、可決には過半数の61票の賛成が必要だった。
ネタニヤフ政権内の超正統派政党は、超正統派の神学生の兵役免除を続けるべきだと主張し、免除撤廃を唱える議員らと対立していた。この問題は長年の争点だが、パレスチナ自治区ガザでの戦争が始まりイスラエル兵の死者が過去数十年で最多に上る中で議論が一層白熱していた。
連立内の超正統派政党は、採決で造反して前倒し選挙に賛成する可能性を示していた。
各種世論調査によると、今選挙を実施すればネタニヤフ政権は敗れる見通しだ。またガザの戦争に対するイスラエル市民の支持は低下している。