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NY市場サマリー(22日)ドル対ユーロ・スイスフランで下落、利回り上昇 株主要3指数最高値 

2025年09月23日(火)06時16分

<為替> ドルがユーロやスイスフランに対し下落した。米連邦準備理事会(FRB)当局者による一連の発言が消化される中、3営業日続いたドル上昇は一服の見通し。

主要通貨に対するドル指数は0.39%安の97.34。

ユーロは0.44%高の1.1796ドル。ドルは対スイスフランで0.38%安の0.792フラン。

この日はFRB当局者らの発言が相次いだ。セントルイス地区連銀のムサレム総裁は、インフレがFRBの目標である2%を上回っている状況を踏まえ、「追加利下げ余地は限られている」可能性があるという認識を示した。また、FRBのミラン理事は、移民政策や税制、規制の変更により、米実質中立金利は低下する見込みで、現行の金融政策は引き締め過ぎという認識を示した。

こうした中、23日に予定されるパウエルFRB議長の講演に注目が集まる。

ドル/円は0.17%安の147.69円と、2営業日連続下落の見通しとなった。

アナリストらは、10月4日に予定される自民党総裁選を前にした政治的不確実性が、日銀が利上げに慎重な姿勢を見せる要因になっていると指摘した。

スウェーデンクローナは対ドルで0.75%高の1ドル=9.356クローナ。 スウェーデン政府は22日、800億クローナ(85億ドル)の歳出を盛り込んだ2026年予算案を発表した。

英ポンドは0.37%高の1.3516ドル。

豪ドルは0.12%高の0.6599米ドルとなった。 

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが上昇した。連邦準備理事会(FRB)は先週の会合で、昨年12月以来6会合ぶりの利下げ再開に踏み切った。次回の金利決定について、市場は慎重な姿勢を維持している。

指標となる10年国債利回りは2.3ベーシスポイント(bp)上昇の4.142%。一時、今月5日以来の高水準を付けた。

2年債利回りは2.3bp上昇の3.605%。こちらも一時、3週間ぶりの高水準となる3.6%を付けた。

2年債と10年債の利回り格差は54bpとなった。

30年債利回りは4.759%とほぼ横ばいで推移した。

米債利回りは先週、17日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り利下げが実施された一方、FRBが今後の追加利下げに慎重な姿勢を示したことから上昇に転じた。

市場は、FRBが10月のFOMCで25bpの利下げを行う確率は90%との見方を織り込んでいる。米国金利先物市場が織り込む年内の利下げ幅は計約44bp。

先週のFOMCで25bpの利下げに唯一反対票を投じ、50bpの利下げを主張したFRBのミラン理事はこの日、移民政策や税制、規制の変更により、米実質中立金利は低下する見込みで、現行の金融政策は引き締め過ぎという認識を示した。

供給面では、財務省は今週、2年債(690億ドル)、5年債(700億ドル)、7年債(440億ドル)の入札を実施する。 

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 主要株価3指数全てが3日連続で過去最高値を記録した。米半導体大手エヌビディアが上昇した。対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を手がける新興企業オープンAIに最大1000億ドルを投資すると発表した。

アップルも指数押し上げに寄与した。iPhone17の需要が堅調なことからウェドブッシュが目標株価を引き上げた。

この日は複数のFRB当局者が、追加利下げの必要性に疑問を呈する発言を行った。米セントルイス地区連銀のムサレム総裁とアトランタ地区連銀のボスティック総裁はそれぞれ別々の発言で、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.25%ポイントの利下げは失業率上昇リスクを管理する方法として適切だったが、インフレ抑制が依然として優先事項だと述べた。

一方、0.25%ポイント利下げに反対意見を述べ、0.5%ポイントの利下げは正当化されると発言したFRBのミラン理事は、現行の金融政策は引き締め過ぎという認識を示した。

一部の投資家を不安にさせたのは、トランプ米大統領が高度専門職向けビザ取得に新たな申請料を導入する方針を示したことだ。ソーシャルメディア上ではハイテク関連企業の幹部や起業家、投資家らから非難の声が上がっている。 

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米利下げを意識した買いが優勢となり、続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前週末比69.30ドル(1.87%)高の1オンス=3775.10 ドル。中心限月の清算値ベースで史上最高値更新を更新した。 

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先 物相場は、需給緩和懸念が強まる中で売られ、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前週末比0.40ドル(0.64%)安の1バレ ル=62.28ドル。11月物は0.12ドル安の62.28ドル。 

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 147.71/147.73

始値 147.84

高値 147.98

安値 147.67

ユーロ/ドル NY終値 1.1802/1.1803

始値 1.1773

高値 1.1803

安値 1.1764

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 99*25.00 4.7635%

前営業日終値 99*29.00 4.7560%

10年債(指標銘柄) 17時05分 100*26.50 4.1467%

前営業日終値 100*28.50 4.1390%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*21.00 3.7014%

前営業日終値 99*22.50 3.6910%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*01.13 3.6051%

前営業日終値 100*02.50 3.5820%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 46381.54 +66.27 +0.14

前営業日終値 46315.27

ナスダック総合 22788.98 +157.50 +0.70

前営業日終値 22631.48

S&P総合500種 6693.75 +29.39 +0.44

前営業日終値 6664.36

COMEX金 12月限 3775.1 +69.3

前営業日終値 3705.8

COMEX銀 12月限 4421.4 +126.2

前営業日終値 4295.2

北海ブレント 11月限 66.57 ‐0.11

前営業日終値 66.68

米WTI先物 10月限 62.64 ‐0.04

前営業日終値 62.68

CRB商品指数 297.7486 ‐1.2461

前営業日終値 298.9947

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