セブン&アイ、単独で価値創造の施策を遂行=クシュタール撤退で

7月17日、セブン&アイ・ホールディングスはカナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールが買収提案を撤回したことを受けて「北米のコンビニエンスストア事業を含むグループ事業の価値顕在化による、単独での価値創造の施策を今後も継続して遂行する」とのコメントを発表した。都内の同HD本社で3月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Ritsuko Shimizu
[東京 17日 ロイター] - セブン&アイ・ホールディングスは17日、カナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールが買収提案を撤回したことを受けて「北米のコンビニエンスストア事業を含むグループ事業の価値顕在化による、単独での価値創造の施策を今後も継続して遂行する」とのコメントを発表した。
クシュタールは建設的な協議の欠如を理由にセブン&アイへの買収提案を撤回した。
セブンはクシュタールが協議を一方的に終了し、買収提案を撤回したことを確認したとし、決定は不本意で、リリースには数多くの誤った記述があるが「想定され得たものとして受け止めている」とした。
買収提案を協議してきた特別委員会は「株主利益に資する実現可能な取引の合意を目指し、誠実かつ建設的な協議を行ってきた」と指摘した。
今後については、単独での価値創造の施策を遂行するとともに「中長期的な成長に向けて、主要事業の業績の早急な改善に向けた取り組みにも引き続き注力していく」とした。北米コンビニエンスストア事業のIPOなどによって、2030年度末までに約2兆円の自己株式取得を通じた株主還元の遂行を目指すことを改めて表明した。