NY外為市場=ドル下落、トランプ氏のFRB議長解任巡る騒動で

ニューヨーク外為市場では、ドルが不安定な展開となる中、下落した。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 16日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが不安定な展開となる中、下落した。ただ、トランプ米大統領がパウエル連邦準備理事会(FRB)議長を解任する計画はないと言明したことで、この日の安値からは持ち直した。
関係筋によると、トランプ大統領はパウエル議長の解任に「オープン」と明らかにした。また、ブルームバーグはホワイトハウス当局者の情報として、トランプ大統領がパウエル議長を近く解任する公算が大きいと報じた。しかしトランプ大統領はその後、いかなる可能性も否定しないとしつつも、パウエル氏を解任する計画はないと述べた。
ワシントンのマネックスUSAのトレーディング担当シニアディレクター、フアン・ペレス氏は、「ドルの価値やドルに対する信任を完全に破壊しうるのは、いかなる方法や形態であれ、FRBの独立性と権限を攻撃することだ」と述べた。
トランプ大統領は、政策金利は1%以下であるべきだと主張し、利下げに慎重姿勢を示すパウエル議長を何カ月にもわたり非難してきた。
INGバンクのストラテジスト、フランチェスコ・ペソレ氏は、トランプ大統領がパウエル議長を解任した場合、市場はドルに対しより大きなマイナス反応を示すだろうとし、ユーロ/ドルは上昇するだろうと述べた。
主要通貨に対するドル指数は0.25%安の98.34。
ユーロは0.3%高の1.1633ドル。
ドル/円は0.7%安の147.82円。
英ポンドは0.24%高の1.3411ドルとなった。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2.82%高の11万9761ドル。14日には初めて12万ドル台に上昇し、過去最高値を更新した。
ドル/円 NY終値 147.86/147.89
始値 148.71
高値 148.92
安値 146.92
ユーロ/ドル NY終値 1.1634/1.1636
始値 1.1617
高値 1.1721
安値 1.1563