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モルガンS、第2四半期利益が予想上回る トレーディング部門好調

2025年07月17日(木)00時36分

米金融大手モルガン・スタンレーが16日発表した2025年第2・四半期(6月30日まで)決算は、利益が市場予想を上回った。2017年4月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)

Tatiana Bautzer Manya Saini

[16日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレーが16日発表した2025年第2・四半期(6月30日まで)決算は、利益が市場予想を上回った。変動の激しい市場の中で、トレーディング部門が好調で、株式取引収入は23%急増、債券取引収入も9%増加した。

トランプ大統領が主要経済国に対する包括的な関税措置を発表したことを受け、同期の株式市場は大きく変動。投資家がポートフォリオの組み換えやリスクヘッジに動いたため、トレーディングが活発化した。

第2・四半期の純利益は35億ドル(1株当たり2.13ドル)。前年同期は31億ドル(1株当たり1.82ドル)だった。LSEGがまとめたアナリストの平均予想は、1株当たり1.96ドルだった。

収入は168億ドルに達し、予想の161億ドルを上回った。

テッド・ピック最高経営責任者(CEO)はアナリストらに対し、「第2・四半期は2つの明確な段階に分かれた。前半は米国の貿易政策に関連した不確実性と市場のボラティリティーで始まり、後半は投資家の市場参加への活発化と段階的な回復で終了した」と語った。

株式引受業務は42%急増し、5億ドルに達した。新規株式公開(IPO)のほか、増資案件や転換社債の取引が増加した。

ウェルスマネジメント部門の収入は78億ドルと、前年同期の68億ドルから増加。590億ドルの純新規資産を獲得し、手数料ベースの資産流入は430億ドルに達した。

ピックCEOは「ウェルス・インベストメント・マネジメント部門全体の顧客資産総額は8兆2000億ドルに達した」と述べた。

一方、投資銀行業務の収入は5%減少し、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースといった競合他社に後れを取った。アドバイザリー業務の収入は5億800万ドルと前年同期の5億9200万ドルから減少。M&A取引の成立件数減が響いた。

また、債券引受の収入は、非投資適格債の発行減により21%減の5億3200万ドルとなった。

ロイター
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