米ゴールドマン、第2四半期は利益が予想上回る 株式部門が好調

米金融大手ゴールドマン・サックスが16日発表した2025年第2・四半期(4─6月期)決算は、利益が市場の予想を上回った。写真はニューヨーク証券取引所(NYSE)で5月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
Saeed Azhar Niket Nishant
[16日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスが16日発表した2025年第2・四半期(4─6月期)決算は、利益が市場の予想を上回った。市場の混乱により株式部門の収入が過去最高を記録し、取引の増加で投資銀行業務が好調だった。
株式部門の収入は36%増の43億ドルとなり、LSEGがまとめたアナリスト予想の36億ドルを上回った。
債券・通貨・コモディティー事業の収入は34億7000万ドルで、前年比9%増。これも過去最高となった。
第2・四半期の総利益は22%増の37億ドル。1株利益は10.91ドルとなり、予想の9.53ドルを上回った。
デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は「経済と市場は、変化する政策環境に概ね好意的に反応している。しかし、事態が一直線に進むことはまれであるため、引き続きリスク管理に注力していく」と述べた。
投資銀行手数料は21億9000万ドルで、前年比26%増加した。アナリストは約10%の増加を予想していた。
アーガス・リサーチの金融サービス調査ディレクター、スティーブン・ビガー氏は「投資銀行部門が予想を大きく上回って上昇したのは驚きだった。多くのアナリストは、マクロ経済の不確実性により、実際はかなり抑制されるだろうと勘違いしていた」と述べた。
南北アメリカ、欧州、中東、アフリカでの好調によりアドバイザリー手数料が大幅に上昇した。債券引き受けによる収入は若干減少したが、株式引き受けによる収入は変わらなかった。
資産運用・ウェルスマネジメント部門の収入は、株式・債券投資の低迷により3%減少し、37億8000万ドルとなった。
主にクレジットカードポートフォリオに関連した信用損失引当金として3億8400万ドルを計上した。これは昨年の2億8200万ドルと比べ大幅に増加している。
従業員数は第1・四半期比2%減の4万5900人だった。年次業績評価プロセスでは人員を3─5%削減する計画となっている。