米ブラックロック、第2四半期は運用資産が過去最高 好市況が追い風

米資産運用大手ブラックロックは15日発表した第2・四半期決算で、運用資産が過去最高の12兆5300億ドルに達したと明らかにした。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
Anirban Sen Ateev Bhandari
[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米資産運用大手ブラックロックは15日発表した第2・四半期決算で、運用資産が過去最高の12兆5300億ドルに達したと明らかにした。貿易協定の今後の見通しと連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待で世界市場が上昇したことが背景にある。
総収入は54億2000万ドルと、前年の48億1000万ドルから増加。アナリストの平均予想は54億6000万ドルだった。オーガニックベースの手数料が6%増えたことや、インフラ投資ファンド大手の米グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)の買収手数料などが寄与した。
一時的費用の影響を除く純利益は18億8000万ドル(1株当たり12.05ドル)と、前年同期の15億5000万ドル(1株当たり10.36ドル)から大幅に増加した。アナリストの1株当たり利益の平均予想は10.82ドルだった。
同四半期の長期投資への純流入額は、前年同期比9.8%減の460億ドル。単一の機関投資家が低コストのインデックスファンドから520億ドルを引き揚げたことが要因となった。
ファンド全体への純流入額は680億ドルで、主にキャッシュマネジメントやマネーマーケットファンドに向けられた。
株式商品への資金流入は前年の64億4000万ドルから288億ドルに急増した一方、債券商品からは46億6000万ドルが流出した。
ローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は、「顧客関係の拡大が、より高く、多様化したオーガニックベースでの成長に反映されている」と述べた。
同社は、先月の投資家向け説明会で、2030年までに売上高に当たる年間営業収益を350億ドル以上に増やすことを目指し、24年の200億ドルから引き上げる計画を発表した。
ブラックロックの株価は、午後の取引で約5%下落している。