独CPI、6月速報は前年比+2.0%に鈍化 コアも小幅減速

ドイツ連邦統計庁が30日発表した6月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比2.0%上昇し、前月の2.1%から鈍化した。2023年8月、ベルリンで撮影(2025年 ロイター/Annegret Hilse)
Maria Martinez
[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が30日発表した6月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比2.0%上昇し、前月の2.1%から鈍化した。ロイターがまとめたアナリスト予想は2.2%上昇だった。物価上昇圧力の高まりから、伸びが小幅加速するとの予想に反する結果となった。
変動の激しい食品とエネルギー価格を除いたコア指数は2.7%上昇で前月の2.8%から若干鈍化した。
エネルギー価格は前年比3.5%下落した。食品価格は2.0%上昇したものの、前月の2.8%上昇から伸びは大幅に鈍化した。
高止まりしているサービス価格は3.3%上昇。前月は3.4%だった。
ハウク・アウフハウザー・ランペのエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は「今回の結果は欧州中央銀行(ECB)が仕事を成し遂げたことを示唆する」とした上で、ドイツのインフレ率は向こう数カ月で2.0%にとどまるか、さらに低下するとの見方を示した。
キャピタル・エコノミクスの欧州担当シニアエコノミスト、フランツィスカ・パルマス氏は「エネルギー価格の再急騰がない限り、(ユーロ圏の)今年の総合インフレ率は平均2.0%となり、ECBは9月の理事会で最後の利下げを行うと予想している」と述べた。