利下げ今年2回予想、一時停止の可能性も=ミネアポリス連銀総裁

米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁(写真)は、インフレの沈静化により、米連邦準備理事会(FRB)は9月から今年2回の利下げが可能との見解を維持した。2023年撮影(2025年 ロイター/Mike Segar/File Photo)
[27日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、インフレの沈静化により、米連邦準備理事会(FRB)は9月から今年2回の利下げが可能との見解を維持した。
27日に公表した論文で、インフレの進展が停滞または反転した場合、物価が再び落ち着くまで利下げサイクルを一時的に停止する可能性があるとも示唆した。
関税の引き上げ幅が大きいアジアからの製品が店頭に並ぶことが増えるにつれ、インフレの押し上げは「起こりそう」と指摘。関税を引き下げる貿易協定がなければ、企業はコスト上昇分を消費者に転嫁し始めると述べ、関税のインフレへの影響は予想よりも遅れて現れる可能性があるとの見方を示した。
一方、これまでの経済指標は「関税が価格、経済活動、労働市場に及ぼす影響はわずかしか表れていない」と述べ、インフレ率はFRBの2%目標に向け再び進展していると強調した。
「これらの相反するシグナルを踏まえ、今年2回の利下げ見通しを維持する。想定外の展開がない限り、9月に最初の利下げが行われる可能性がある」と表明。「その後関税の影響が表れれば、緩和路線を続けるべきではなく」新たなデータに合わせ調整する可能性があるとした。