ニュース速報
ビジネス

フジ・メディア株主総会始まる ファンドが北尾氏らを取締役に提案

2025年06月25日(水)10時40分

 フジ・メディア・ホールディングスは25日、都内で定時株主総会を開く。写真はお台場のフジテレビ。2018年10月、東京で撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Kentaro Okasaka

[東京 25日 ロイター] - フジ・メディア・ホールディングスは25日、都内で定時株主総会を開いた。元タレントの中居正広氏と女性のトラブルに端を発した問題で企業統治のあり方が問われる中、焦点は取締役の選任。会社が11人の承認を求めているのに対し、株主の米投資ファンドがSBIホールディングスの北尾吉孝会長ら12人の候補を提案した。

会社提案は、次期社長候補の清水賢治専務(フジテレビ現社長)や、フジテレビの若生伸子取締役、セブン&アイ・ホールディングスの取締役にもなっている澤田貴司・元ファミリーマート社長らを起用する内容。一方、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツは北尾氏ら12人の取締役選任を提案している。

会社側がダルトン案に反対を表明して対立する中、議決権行使助言会社の意見は割れている。インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が会社提案に賛成を推奨する一方、グラスルイスは会社提案の11人のうち9人、ダルトン提案の12人のうち5人について賛成票を投じるよう株主に勧めている。

フジ・メディアHDの議案どおりに承認されれば、取締役数は現在の17人から11人に減る。独立社外取締役が過半数を占め、女性比率は従来の11%から45%に上昇する。平均年齢は71歳から51歳に低下する。

会社側は意思決定の迅速化を図るため取締役数を減員する方針を掲げるが、監査等委員を含めた定員は18人で、会社提案の候補が否決されたり、ダルトンが提案する候補が取締役に加わったりする可能性もある。

フジ・メディアHDは、一連の問題を受けて広告主のCMが激減。2025年3月期通期の営業利益が前年比45%減少した。フジテレビは港浩一前社長らの法的責任を追及する訴訟の準備を進めている。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ブラックロック、本社がテキサス州の企業に投資するE

ワールド

IMF、2025年のベトナム成長率は5.4%に減速

ワールド

中国経済は高成長維持へ、消費主導モデルへの移行を支

ビジネス

テスラ、5月欧州販売は約28%減 5カ月連続マイナ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 3
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 4
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 5
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 6
    細道しか歩かない...10歳ダックスの「こだわり散歩」…
  • 7
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 8
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 9
    「温暖化だけじゃない」 スイス・ブラッテン村を破壊し…
  • 10
    イスラエル・イラン紛争はロシアの影響力凋落の第一…
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 7
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 10
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中