日鉄、株主総会でファンド提案を全て否決 今井・森氏は再任

日本製鉄は24日に開いた株主総会で、今井正社長・森高弘副会長を含む取締役10人の選任など会社側提案の3議案を全て可決した。都内で2024年4月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Ritsuko Shimizu
[東京 24日 ロイター] - 日本製鉄は24日に開いた株主総会で、今井正社長・森高弘副会長を含む取締役10人の選任など会社側提案の3議案を全て可決した。株主提案の3議案は全て否決された。
ストラテジックキャピタルは日鉄の上場子会社の管理や代表取締役の報酬制度の是正などを求めていた。また、総会以降に買収する企業に関連して減損損失などが発生した場合、損失額を加味して代表取締役の業績連動報酬を算定し直し、減額支給することも求めていた。
シンガポールの投資ファンド、3Dインベストメント・パートナーズは、今井正社長とUSスチールの買収交渉をリードしてきた森高弘副会長の再任に反対を呼び掛けていた。
日鉄は18日、米鉄鋼大手のUSスチールを完全子会社化し、買収を完了した。141億ドル(約2兆円)の買収総額に加え、2028年までに110億ドル(約1.6兆円)の投資を行うことを約束している。
日鉄によると、総会で株主8人から9つの質問があり、このうち4問はUSスチール関連だった。
総会の出席者数は1257人で昨年の690人より大幅に増加した。時間は1時間56分(昨年は1時間37分)だった。