世界の中銀が準備資産として金、ユーロ、人民元に注目...米ドル地位低下、背景に米国の政治環境

6月24日、世界の中央銀行は、貿易問題を巡る対立や地政学的な大変動により資金フローの見直しが迫られる中、準備資産をドルから金、ユーロ、中国人民元へ移行することを検討している。シンガポールで4月10日撮影(2025年 ロイター/Edgar Su)
世界の中央銀行は、貿易問題を巡る対立や地政学的な大変動により資金フローの見直しが迫られる中、準備資産をドルから金、ユーロ、中国人民元へ移行することを検討している。英シンクタンクの公的通貨金融機関フォーラム(OMFIF)が24日に公表する報告書で分かった。
3─5月にかけて75の中銀を対象に実施されたこの調査によると、今後1─2年に金資産を増やそうと計画している中銀は正味3分の1に上り、少なくとも過去5年間で最も高い割合となった。今後10年間では正味40%が金保有を増やす方針だ。
昨年の調査で最も人気がある通貨だったドルは、今年は7位に落ちた。調査対象の70%が米国の政治環境がドル投資をためらわせていると答えており、これは1年前の2倍以上となる。
通貨に関してはユーロと元が最も恩恵を受ける。正味16%が今後12─24カ月間にユーロ保有を増やす計画があると回答。前年の7%から上昇し、元がそれに続いた。
しかし、今後10年間では元がより好まれ、正味30%が保有を増やす見込みで、世界の準備に占める元の割合は3倍の6%に上昇しそうだ。
2035年の世界の外貨準備に占めるドルシェアの平均予想は52%で、引き続き首位ではあるものの、現在の58%よりは低下すると見込まれている。
OMFIF調査の回答者は、10年後にはユーロが世界の準備の約22%を占めるようになると予想した。
国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミストでハーバード大教授のケネス・ロゴフ氏はロイターに宛てた電子メールで「世界の準備に占めるユーロの割合は今後数年間でほぼ確実に上昇するだろう。それは欧州がより好意的に見られるようになったからというよりも、ドルの地位が低下しているからだ」と指摘した。


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