ニュース速報

ビジネス

自動車メーカー13社、タカタ被害者補償基金に最大1.3億ドル拠出へ

2018年02月14日(水)09時26分

 2月13日、タカタの欠陥エアバッグで負傷した被害者に補償するために自動車メーカー13社が最大で1億3000万ドル拠出する。被害者の弁護士がロイターに明らかにした。写真はタカタの東京ショウルームで2016年5月に撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[ウィルミントン(米デラウェア州) 13日 ロイター] - タカタの欠陥エアバッグで負傷した被害者に補償するために自動車メーカー13社が最大で1億3000万ドル拠出する。被害者の弁護士がロイターに明らかにした。経営破綻した同社の事業継続を支援することが目的。

これにより健全な事業を中国の寧波均勝電子<600699.SS>傘下の米自動車部品メーカー、キー・セーフティ・システムズ(KSS)に売却する道が開ける。

被害者の弁護士ジョー・ライス氏は12日夜行われたインタビューで、欠陥エアバッグの被害者に補償金を支払う信託基金向けに13社がおよそ8000万ドルから1億3000万ドルを拠出すると述べた。タカタがエアバッグ改修に必要な部品を製造することを可能にすると説明した。

資金拠出と引き換えに被害者を代表する委員会はタカタの再建計画への反対を取り下げた。16日に裁判所に提出し承認を求めるとしている。

これとは別にタカタは昨年、米司法省と和解し、その一環として1億2500万ドルの補償基金が設立された。事故の被害者は同基金からも支給を受けられるが、ライス氏はこれを合わせても完全な補償には不十分と指摘した。

ただ被害者はなお自動車メーカーを訴えることができる。ライス氏によると、ホンダ<7267.T>に対してのみ提訴は認められなくなる。同社は被害者への全額支払いを保証するための基金設立に合意した。またホンダは事故による負傷の責任について争わないという。

ホンダは取材の求めに応じていない。

13社にはホンダのほかにトヨタ自動車<7203.T>、米フォード・モーター、ジェネラル・モーターズ、独フォルクスワーゲンなどが含まれる。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正(7日配信記事)-英アストラゼネカが新型コロナ

ワールド

EXCLUSIVE-チャットGPTなどAIモデルで

ビジネス

円安、輸入物価落ち着くとの前提弱める可能性=植田日

ワールド

中国製EVの氾濫阻止へ、欧州委員長が措置必要と表明
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食...止めようと叫ぶ子どもたち

  • 3

    いま買うべきは日本株か、アメリカ株か? 4つの「グラフ」から強さを比べる

  • 4

    迫り来る「巨大竜巻」から逃げる家族が奇跡的に救出…

  • 5

    習近平が5年ぶり欧州訪問も「地政学的な緊張」は増す…

  • 6

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    イギリスの不法入国者「ルワンダ強制移送計画」に非…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 8

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中