コラム

ガザ恒久和平の実現には長期間の忍耐が必要......トランプの性格的にできるのか?

2025年10月15日(水)10時46分

恒久平和に必要な3つの要素とは

一方、イスラエル国民の3人に2人は、戦闘の終結を望んでいる。加えて、7月には、アラブ連盟が初めてハマスに対して武装解除と戦争終結を求めた。

最も見落とせないのは、トランプがイスラエルのネタニヤフ首相に圧力をかけてきたことだ。トランプ以外のアメリカ大統領であれば、米議会のイスラエル支持派の圧力を跳ね返せなかっただろう。


「包括的計画」のほかの3つの要素も実現すれば、真の和平合意、そして中東全体の和平への道が開けるかもしれない。しかし、いずれも実現は容易でない。

■治安

「包括的計画」はハマスの全面武装解除を求めているが、ハマスはこれを受け入れていない。また、和平合意の履行を確保するために「国際安定化部隊(ISF)」を展開させるというが、ハマスはこれにも反対している。

■統治

「包括的計画」では、政治的に中立な実務家による暫定委員会が戦後のガザ地区の統治を担い、パレスチナ自治政府の改革が完了した段階で自治政府に引き継ぐものとされている。この改革によりハマスは排除されるが、ハマスはガザ地区の統治に参加することを譲っていない。

■復興

「包括的計画」に基づくガザ復興は、イスラム諸国が拠出する530億ドルの資金に依存していて、この資金の大半はサウジアラビアが負担することになる。しかし、サウジアラビアはアメリカとの「大型取引」を資金拠出の前提にしている。

プロフィール

グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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