まるで「対岸の花火」......日本人は金正恩の「ミサイル挑発」にどう向き合うべきか?
北朝鮮の挑発の背景にある「アメリカの変化」
北朝鮮が挑発を強めている背景には、東アジアの地政学的環境の変化に加えて、より大きな国際環境の変化もある。アメリカの関心が内向きになり、ウクライナや中東では自国の国益を守ることに苦労している。そして、21年にアメリカが冷徹な判断の下でアフガニスタン駐留米軍を撤退させ、大混乱を生み出したことにより、同盟国を守るというアメリカの意思の固さに関して疑念が広がっているのだ。
金が今すぐ韓国、日本、アメリカに戦争を仕掛けることはないだろう。しかし、この2年ほど、3カ国は北朝鮮に対してより厳しい姿勢を取るようになり、北朝鮮にとってより手ごわい存在になっている。
このような状況の下、金はあえて強気の姿勢を誇示することにより、敵対国に警告を発しているのだろう。日米韓に、北朝鮮の軍事政策を抑え込むことを思いとどまらせることが狙いだ。ご自慢のミサイル、巨大な軍隊、そして残忍な国内統制なしに、金正恩体制が存続することはできない。
日米韓の3カ国の政府にとって重要なのは、北朝鮮が牽制のために挑発的に振る舞っているだけの場合と、実際に国際関係の現状を覆しかねない行動を取っている場合を見極めること。そして、うっかり挑発に反応しないことだ。
この判断を少しでも誤れば、大惨事に陥っても不思議でない。
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