コラム

「AutoGPT」は何がすごいのか? 実際に非エンジニアが「記者ボット」を自作してみた

2023年04月21日(金)12時30分
「AutoGPT」のイメージ

Juicy FOTO-Shutterstock

<「AIが人間の職を奪う...」何年も前から議論されていることだが、いよいよその可能性が現実味を帯びてきた>

*エクサウィザーズ AI新聞から転載

第4次AIブームがものすごい勢いで進展している。中でも技術者の間で最近の話題は、まるでデジタル秘書のようなAI、「AutoGPT」だ。

AutoGPTを簡単に説明すると、ユーザーが簡単な指示を出すだけで、その意図を汲んで、幾つかの具体的タスクに分類し、順番にそれをこなし、自分でやり方を改良していくAI。

開発したのはSignificat Gravitasという名称で活躍している個人のエンジニアで、Gravitas氏が3月30日に、世界中のプログラマーが自分の作ったプログラムを公開するサイトGitHub上でAutoGPTを公開したところ大騒ぎとなった。4月12日にはTwitterのトレンドワード1位、GitHubの週間トレンドの1位になっている。またこの原稿を書いた4月17日現在、GitHub上で8万個以上の星がついている。つまり8万人以上のプログラマーが、このAIを高く評価しているわけだ。

AutoGPTのことをもう少し技術的に説明すると、Python言語で書かれたオープンソースの実験的アプリケーションで、OpenAIの大規模言語モデルGPT-4を活用している。同氏のGitHub上の投稿によると、AutoGPTは①インターネット検索機能を搭載②ロングタームとショートタームメモリ機能を搭載③一般的なテキストを生成するためにGPT-4を利用④人気のサイトやプラットフォームにアクセスする機能を搭載⑤ファイルのストレージと要約のためにGPT-3.5を利用、といったところが主な特徴らしい。

プロフィール

湯川鶴章

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ワールド

中国商務省、ゲルマニウムとガリウム製品輸出を部分的

ビジネス

ビンファストの第2四半期は売上高2倍超、国内納車増

ビジネス

UBS、香港でクレディ・スイスの調査担当者7割削減

ビジネス

米ワーナー・ブラザース、英スタジオの制作能力を50

今、あなたにオススメ

MAGAZINE

特集:グローバルサウス入門

特集:グローバルサウス入門

2023年9月19日/2023年9月26日号(9/12発売)

経済成長と人口増を背景に力を増す新勢力の正体を国際政治学者イアン・ブレマーが読む

メールマガジンのご登録はこちらから。

人気ランキング

  • 1

    米モデル、ほぼ全裸に「鉄の触手」のみの過激露出...スキンヘッドにファン驚愕

  • 2

    常識破りのイーロン・マスク、テスラ「ギガキャスト」に「砂」活用し他社引き離す

  • 3

    <ロシア軍>指揮官は「ネズミのように逃げ出し」、戦闘を拒んだ兵士たちは捕らえられた

  • 4

    ロシアの裏庭でアゼルバイジャンが「対テロ戦争」を…

  • 5

    豪サーファー、ペットのニシキヘビと波乗り あまり…

  • 6

    服着てる? 米セレブ、「まるで全裸」の過激衣装でイ…

  • 7

    イギリス史上最悪の首相? あのお馬鹿な「最短命」首…

  • 8

    エミリー・ラタコウスキー、ほぼ全裸の貝殻ビキニ姿…

  • 9

    中国の原子力潜水艦が台湾海峡で「重大事故」? 乗…

  • 10

    「この国の恥だ!」 インドで暴徒が女性を裸にし、街…

  • 1

    コンプライアンス専門家が読み解く、ジャニーズ事務所の「失敗の本質」

  • 2

    突風でキャサリン妃のスカートが...あわや大惨事を防いだのは「頼れる叔母」ソフィー妃

  • 3

    服着てる? 米セレブ、「まるで全裸」の過激衣装でイベント降臨...靴までスケスケ

  • 4

    米モデル、ほぼ全裸に「鉄の触手」のみの過激露出...…

  • 5

    中国の原子力潜水艦が台湾海峡で「重大事故」? 乗…

  • 6

    インドネシアを走る「都営地下鉄三田線」...市民の足…

  • 7

    「この国の恥だ!」 インドで暴徒が女性を裸にし、街…

  • 8

    「死を待つのみ」「一体なぜ?」 上顎が完全に失われ…

  • 9

    エミリー・ラタコウスキー、ほぼ全裸の貝殻ビキニ姿…

  • 10

    「ここまで落ちぶれたのか」...プーチンが見せた、金…

  • 1

    墜落したプリゴジンの航空機に搭乗...「客室乗務員」が、家族に送っていた「最後」のメールと写真

  • 2

    中国の原子力潜水艦が台湾海峡で「重大事故」? 乗組員全員死亡説も

  • 3

    イーロン・マスクからスターリンクを買収することに決めました(パックン)

  • 4

    <動画>ウクライナのために戦うアメリカ人志願兵部…

  • 5

    「児童ポルノだ」「未成年なのに」 韓国の大人気女性…

  • 6

    コンプライアンス専門家が読み解く、ジャニーズ事務…

  • 7

    サッカー女子W杯で大健闘のイングランドと、目に余る…

  • 8

    バストトップもあらわ...米歌手、ほぼ全裸な極小下着…

  • 9

    「これが現代の戦争だ」 数千ドルのドローンが、ロシ…

  • 10

    「この国の恥だ!」 インドで暴徒が女性を裸にし、街…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story