軍事衝突のリスク高まるが最大の懸念は環境問題 ダボス会議が報告書
2018年1月19日(金)18時18分
地政学的懸念が急激に上昇したものの、リスクの1位に挙げられたのは環境問題だった。プエルトリコを壊滅状態に追い込んだ大型ハリケーン「マリア」をはじめとして、2017年は大西洋でハリケーンが異常発生したことなどから、2018年は異常気象の被害が最も懸念される単独リスクとみられている。
世界経済が回復に向かうなか、経済に関する懸念は急低下している。それでも報告書は、多くの国で「社会をむしばむ問題」として収入格差を上げ、高い債務率や貯蓄率の低さ、不十分な年金システムを踏まえれば、経済環境面で自己満足に浸るべきではないと警告した。
「経済回復が拡大し、われわれが見過ごすままに世界の組織や社会、環境を弱めてきた断絶に取り組む好機がやってきた。この機を逃すことはできない」と、ダボス会議主催者のクラウス・シュワブ氏は指摘し、こう付け加えた。「世界システムの衰弱を深刻に受け止めなければならない」 (翻訳:山口香子、編集:伊藤典子)
Noah Barkin
[ベルリン 17日 ロイター]
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