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300年の時を超えて伝わる健康法の古典『養生訓』貝原益軒が教える病気の予防と健康長寿への道

2024年3月14日(木)19時17分
貝原 益軒(本草学者、儒学者) 奥田 昌子(内科医) *PRESIDENT Onlineからの転載

【栄養を与えすぎると体が弱る】

人は食事をして体の外から栄養を取り入れているが、栄養が過剰になると、体の中の生命力が負けてしまう。

植物で考えてみてほしい。肥料を与えすぎると、根から水分が染み出して根がしおれる。

水をやりすぎれば根が腐る。人も同じである。

食べすぎなければ体に備わった生命力が養われ、寿命が延びて天寿をまっとうできるのだ。

(巻第一 総論上)

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【楽は苦の種、苦は楽の種】

美食や色事をむさぼると、しばらくは気分がよくても、のちに体を損ない、長く苦しむことになる。

これが嫌なら、手っ取り早く楽しめるようなことは控えるべきだ。

最初に楽をして後で苦労するか、最初に苦労して後で楽をするかということである。

養生も同じで、欲求と感情を抑えれば、のちに必ず幸福になれる。

(巻第二 総論下)


【怒りと欲求は養生の大敵である】

人の感情のうち、最も健康をむしばむのが怒りと欲求である。

怒りは心を焼き、欲求は心を溺れさせて、いずれも気力と体力を奪い去る。

慎重にコントロールしたい。

(巻第二 総論下)

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