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「同性愛者の神様」と「空飛ぶ女性器」!?...「俳優人生で最大の屈辱」と出演者が語るほどのキテレツ低予算映画『ディックス』とは?

Delightfully Depraved

2023年10月6日(金)14時00分
サム・アダムズ(スレート誌映画担当)

ストライキがすぐに終結しない限り、当分の間、映画のプロモーションにスターが登場する機会はあまりないかもしれない(編集部注:9月24日、脚本家組合と映画製作会社などが暫定合意に達したが、俳優組合はストライキ継続の方針を示している)。それを尻目に、『ディックス』は注目を集め続けるだろう。そのための工夫もしている。

トロントの試写会でエンドロールが流れ始めると、聖歌隊の服装をした人たちが大勢現れて、同性愛者嫌悪の口汚い言葉を連ねたゴスペル風の曲に合わせて合唱を始めた。そして、ペニスをかたどったゴム風船が大量に放たれて、観客たちはそれを払いのけようとしてビーチボールのようにパンチすることに......。

こうした仕掛けは、アカデミー賞には結び付かなくても、それと同じくらい大切なものを生み出せる。それは、真に楽しいひと時である。

©2023 The Slate Group

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