コラム

iPhone4 vs. 韓国携帯Galaxy S

2010年06月30日(水)23時07分

 先週のニューズウィーク韓国版に、「韓国でもスマートフォン大決戦」という記事が載っていた。 サムスン電子の新製品"ギャラクシーS"が25日に発売されるとか(実際には、24日首都圏で発売開始された)。 ムムッ。 24日には、日本を含む5カ国でiPhoneが発売される。ぶつけてきたということか。

 早速25日、"ギャラクシーS"で検索すると、なかなか、いやかなり好調な滑り出し。発売5時間で、初回出荷台数の1万台が売り切れた。

 ギャラクシーSとは、サムスン電子がグローバル市場を念頭に心血を注いだ新型スマートフォンで、グーグルの基本ソフト、アンドロイドを採用。現存最高画質と評される、4インチのSuper AMOLEDディスプレイに、厚さ9.9mm、重さ121gの超薄型デザイン。アンドロイドを搭載した携帯の中では最高の電話と謳っている。

 発売から6日経った29日には、10万台を突破。5カ国でとは言え、3日で170万台を突破したiphone4に比べれば、数字の上では到底及ばないけれど、iPhone3Gが韓国内発売後、10日で10万台を突破したことを考えれば、約半分の日数で達成。1日の販売台数も、今まで最高1万3000台(iPhone3G)だったのが、今回2万4400台を売り、記録を更新した。

 とは言え、iPhone4は、まだ韓国で発売されていない。

 スマートフォン情報ポータルサイト、appstoryが行ったアンケートによれば、iPhone4 vs. ギャラクシーS あなたの選択は?との質問に対し、62%がiPhone4を、38%がギャラクシーSを選択した。iphone4の発売を待ってる人が多いのは明らか。 サムスンも喜んでばかりはいられない。

 ちなみに全くの余談だが、私の勝手な韓国の携帯電話の印象は、「日本より進んでいる」。今から5年前、韓国を旅行した時のこと、街中や地下鉄で突然間近に聞こえてくる音楽に驚いた。見ればそれは、携帯電話。多くの人が携帯で音楽を聞きながら歩いていた。しかもヘッドホンなし?! 現地の人に言わせれば、"これが普通"だった。

 デザインもかなり薄型で、タッチパネルも日本より先に浸透してたと思う。5月の連休に渡韓した際は、現地でDMB(デジタルマルチメディア放送)携帯を借りてみたのだが、これがなかりイケている。地下に潜っても、通信が途絶えることのない韓国では、日本と違い途中で映像が切れることもなく、画像も驚くほどクリア。日本のワンセグより遥かに勝っているという印象。

 ギャラクシーSは、今秋、ドコモから発売されるとか。ならば買うかと問われれば?

 ・・・・・・・。 
 
 でももし私が韓国に暮らしていれば、恐らく手に取っていただろう。

――編集部・川崎寿子

このブログの他の記事も読む

プロフィール

ニューズウィーク日本版編集部

ニューズウィーク日本版は1986年に創刊。世界情勢からビジネス、カルチャーまで、日本メディアにはないワールドワイドな視点でニュースを読み解きます。編集部ブログでは編集部員の声をお届けします。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB、年内は金利据え置きの可能性=ミネアポリス連

ワールド

ロシアとウクライナの化学兵器使用、立証されていない

ワールド

米、イスラエルへの兵器出荷一部差し止め 政治圧力か

ワールド

反ユダヤ主義の高まりを警告、バイデン氏 ホロコース
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「真の脅威」は中国の大きすぎる「その野心」

  • 2

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 3

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 6

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表.…

  • 7

    中国軍機がオーストラリア軍ヘリを妨害 豪国防相「…

  • 8

    デモを強制排除した米名門コロンビア大学の無分別...…

  • 9

    ハマス、ガザ休戦案受け入れ イスラエルはラファ攻…

  • 10

    プーチン大統領就任式、EU加盟国の大半が欠席へ …

  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 5

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 6

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 7

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 8

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 9

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 10

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story