コラム

いよいよスマートスピーカー発売ラッシュ。最後に笑うのは?

2017年09月14日(木)20時00分

なぜそう思うのかというと、ユーザーがそれを望むからだ。使い勝手の悪いデバイスやAIからは、ユーザーが離れていく。各プレーヤーが提供するサービスの優劣にそこまで大きな差がない中で、各プレーヤーともユーザー離れの要因になりそうな課題は早急に解決していくことだろう。

勝負は常にユーザーに近いところが勝つ

では今のテック大手が、スマホの次のパラダイムでも仲良く今のシェアを維持していくのか、というと、そうではないと思う。

「親友」になったフェーズでは、ユーザーは自分が一番信頼するAIが搭載されたボイスデバイスを購入し、そのデバイスを通じて他のAIの秘書機能を呼び出すことになるだろう。「秘書」は複数いても問題ないが、腹を割ってすべてを相談する「親友」は一人でいい。最終的には、その「親友」の座を狙って各プレーヤーがしのぎを削ることになるだろう。

アマゾンがその方向を目指して世界の研究者に雑談型AIを開発させているのは、前述した通りだ。一方LINE、フェイスブックは、もともとコミュニケーションが得意分野。なので「親友」AIを作るのは、比較的上手かもしれない。反対にグーグルはAIを「Googleアシスタント」と命名しているところから見て、「秘書」の次の「親友」のフェーズを見通せていないのかもしれない。また新しいスタートアップが突如登場し、「親友」部分だけを取ってしまう可能性もある。

「秘書」のフェーズまでは今日の勢力図の延長線上で予測できるが、「親友」のフェーズはまったく予測不可能な世界。どのような技術が登場し、どのように勢力図を塗り替えるのか。実にワクワクする展開になってきた。

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プロフィール

湯川鶴章

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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