コラム

1社目は辞めてもいい? 「第2エリート」というキャリア戦略

2019年05月07日(火)17時09分

キャリアカウンセラーが描くルートだけが成功への道ではない(東京で開かれた就職説明会でカウンセリングを受ける学生たち) Yuya Shino- REUTERS

<「第2新卒」と同じように「第2エリート」という生き方がある。優秀で、正しいゴールに向かって無駄なく出世階段を上っていく伝統的なエリートと違い、大き過ぎる夢をもてあまして会社を辞めるなどの出遅れ組から這い上がるエリートのことだ>

「エリート」という言葉があります。社会や組織の中でひときわ優秀な人、特別な、選び抜かれた人という意味です。ビジネスの分野では、有名大学を卒業し、世界的な大企業の幹部候補としての道を期待され、経営陣の思惑通りに昇進していく人をエリートと呼ぶのが普通でしょう。

プロ野球選手で言うと、長嶋茂雄氏が典型的なエリートです。高校時代、大学時代を通じて注目されて読売ジャイアンツへ入団。現役時代の活躍は説明するまでもありません。現役を退いてからは監督を歴任。現在は終身名誉監督に就いており、「エリートの中のエリート」といえるでしょう。

多くの人は、「エリート」という言葉にある種の畏怖を覚え、憧憬の念を持ちます。「芸能人」「著名人」と同じように、特権階級であることを匂わせます。

会社という組織の中で"出世街道"をひた走る人も「エリート」と呼ばれます。

「君が新人の田中君か。これから君を指導するのが、こちらの鈴木リーダーだ。鈴木君は、当社の数少ないエリートのひとりだよ」

一般的な企業でも、よくこのように使います。わかりやすく言えば、ある組織の中で「選ばれた人」「出世が速い人」「将来を約束された人」がエリートと呼ばれるのです。

ドロップアウトから会社幹部に

ところで、私自身はこの「エリート」にまるで縁がありませんでした。学歴がないし、転職を繰り返しています。途中で「青年海外協力隊」にも参加しました。「会社生活」から完全にドロップアウトした時期もあるので、社会人になって25年以上、「エリート」には縁遠い存在でした。

ところが35歳で、アタックスという70年以上の歴史がある経営コンサルティングファームに入社したあとは、グループ会社の社長に抜擢され、2016年には会社の経営陣にも加わりました。

キャリアアップのために転職を繰り返す人や独立して会社を立ち上げる人は少なくないと思いますが、会社に馴染めず転職をして、歴史ある企業の幹部にまで昇進するパターンはそれほど一般的ではないかもしれません。

プロ野球で言うと、ドラフト5位ぐらいで入団し、3年ぐらい二軍暮らし。一度も一軍に昇格することなく、他球団へトレードされるが、ある年から突然能力が開花。球界を代表する選手となって、最終的に監督まで上り詰める、という感じでしょうか。

プロフィール

横山信弘

アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長。現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。全国でネット中継するモンスター朝会「絶対達成社長の会」発起人。「横山信弘のメルマガ草創花伝」は3.5万人の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『営業目標を絶対達成する』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者。著書はすべて、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。年間100回以上の講演、セミナーをこなす。ロジカルな技術、メソッドを激しく情熱的に伝えるセミナーパフォーマンスが最大の売り。最新刊は『自分を強くする』。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ミネソタ州に兵士1500人派遣も、国防総省が準備命

ワールド

EUとメルコスルがFTAに署名、25年間にわたる交

ワールド

トランプ氏、各国に10億ドル拠出要求 新国際機関構

ワールド

米政権、ベネズエラ内相と接触 マドゥロ氏拘束前から
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰に地政学リスク、その圧倒的な強みとは?
  • 2
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 3
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」も子に受け継がれ、体質や発症リスクに影響 群馬大グループが発表
  • 4
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 5
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 6
    「リラックス」は体を壊す...ケガを防ぐ「しなやかな…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 10
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story