ニュース速報
ワールド

プーチン氏、インドを国賓訪問 モディ氏と貿易やエネ協力など協議へ

2025年12月05日(金)04時31分

インド・ニューデリーのパラム空軍基地での歓迎式典に出席したモディ首相とロシアのプーチン大統領。4日撮影の提供写真。Sputnik/Grigory Sysoev/Pool via REUTERS

Gleb Bryanski Manoj Kumar

[ニューデリー 4日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は4日、インドの首都ニューデリーに到着した。国賓として2日間の日程での訪問で、5日にインドのモディ首相と会談を行う。プーチン氏には閣僚のほか、大規模なビジネス代表団も同行しており、欧米がウクライナ侵攻を巡り対ロ制裁を強化する中、ロシアは原油のほか、ミサイルシステムや戦闘機の販売拡大に加え、エネルギーや防衛装備以外の分野でも関係の強化を目指すとみられる。

プーチン氏のインド訪問は4年ぶりで、ロシアによるウクライナ全面侵攻開始以降初めて。モディ首相は空港でプーチン氏を出迎えた。こうした対応は異例とされる。

インディア・トゥデイはプーチン大統領のインド到着を受け、事前に収録したプーチン氏のインタビューを放映。それによると プーチン氏は、インドとのエネルギー協力は、現状や一時的な政治上の変動、あるいはウクライナの悲劇的な情勢の影響を受けないと言明。「米国は原子力発電所向けに現在もロシアから核燃料を購入している」とし、「米国にロシアからの燃料を購入する権利があるなら、インドが同様の権利を持たない理由はない」とし、「この問題について徹底的に検証しなければならず、ロシアにはトランプ大統領との協議も含め、話し合う用意がある」と語った。

さらに、トランプ米大統領は彼自身のアジェンダや目標を持っているが、ロシアとインドは「われわれの目標に専念する」と表明。「外部からの圧力にさらされても、私もモディ氏も誰かに対抗するために協力するつもりはない」と述べた。

西側諸国の圧力を受けインドによる原油の輸入が減少しているかとの質問に対しては、「今年最初の9カ月間で全体な貿易額に一定の減少が見られた」としながらも、わずかな調整にすぎないとし、「インドでの石油製品やロシア産原油の取引は円滑に進んでいる」と述べた。

トランプ米政権の関税政策にインドとロシアはどのように対応していくべきかとの質問には、「トランプ氏には関税政策で最終的に米国に経済的な利益がもたらされると信じるアドバイザーがいる」との考えを示し、トランプ氏は誠意を持って行動していると推測していると言及。同時に、どのような経済政策を採用するかはその国の指導者の選択になるとしながらも、世界貿易機関(WTO)規則の違反が是正されることを望むと語った。

ウクライナ和平案を巡る協議については、妨害するのではなく、こうした取り組みに関与する必要があるとの考えを示した。

インドとロシアは旧ソ連時代からの伝統的な友好国。ロシアは過去数十年にわたりインドにとって主要な兵器供給国になっている。5日の公式な首脳会談を前に、両首脳は4日夜に私的な夕食会で話を交わす。モディ首相は夕食会を前に「友人であるプーチン大統領をインドに迎えられたことを喜ばしく思う。インドとロシアの友情は時の試練に耐え、両国の国民に大きな恩恵をもたらしてきた」とXに投稿した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

JPモルガン、湾岸地域の非石油部門成長予想を下方修

ビジネス

午前のドルは157円前半で底堅い、上値では介入警戒

ワールド

エネルギー価格の変動、物価への影響注視 補正「ゼロ

ワールド

世界の小売り大手、中東店舗の休業相次ぐ イラン攻撃
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医師が語る心優先の健康法
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 5
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 6
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 7
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報…
  • 8
    【台湾侵攻は実質不可能に】中国軍粛清で習近平体制…
  • 9
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 10
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 7
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 8
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 9
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中