コラム

今採用すべきは「24時間戦う気持ちで7時間働く」人

2019年02月18日(月)16時00分

これから欲しいのは、時間内にハードワークして「脳に汗をかける」人材だ AndreyPopov/iStock.

<4月から残業時間の上限が導入されるが、仕事がラクになると思ったら大間違い。時間という経営資源を削る代わりに、ますますハードワークが必要になる>

2018年に働き方改革関連法が成立し、今年4月から新たな残業の上限規制ルールが適用されます(建設業、自動車運転業務、医業に従事する医師を除く。中小企業は2020年から)。

労使合意による「特別条項」がなければ、年360時間が新しい上限です。月間30時間の残業が基本路線になるわけですが、にもかかわらず、現場では「そんなことできるはずがない」と鼻で笑う経営者・中間管理職も少なくありません。

懐かしい『24時間戦えますか』

『24時間戦えますか』のキャッチフレーズで一斉風靡したドリンク剤「リゲイン」。この時代にリゲインを飲んでいた経営者、幹部たちは、口には出さないものの「定時で帰るヤツの気がしれん」という意識を今も持っています。

驚くかもしれませんが、これは現実です。

もともと「残業ありき」でビジネスモデルが構築されてしまっている企業も少なくありません。

大企業の下請け的な中小企業の中には、「残業を減らしたら、お客様から取引停止と言われる」と開き直った態度をとる経営者も多いのです。

とはいえ超採用難の時代です。いつまでも経営トップが「忙しいときは夜11時12時は当たり前」的な発想をしていれば、若者たちはすぐ別の職場を探すことでしょう。

まず残業削減のためにハードワークせよ

私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントです。時短よりも、まず達成を優先すべき、というスタンスは変えていません。

どれぐらいの労働を投入したら目標が達成するのか。その道程を確認せずに、労働資源を減らしてしまったら、成果が減っていくのは明らかです。存続できなくなる企業も増えていくことでしょう。

ですから、まずは恒常的に目標を達成できる文化、仕組みを組織に根付かせることです。無駄を徹底して省いたうえで、どれぐらいの時間外労働を社員に求めなければならないかを正確に算出します。

「昔からやっていたので」という理由の、無駄な会議や資料作りはすべて削減。組織内に抵抗勢力がいても、社会のルールが変わり、「時間」という経営資源を減らさるを得ないのだと説得します。ハードワークでやり切ります。

ますますハードワークが必要な時代

企業を持続的に発展させるためには汗をかくしかありません。ですから「時間」ではなく「汗」という経営資源に頼るのです。

ハードワークして脳に汗をかき、過去にとらわれないアイデアを出しているうちに、組織にイノベーションが起きます。ハードワークなくして、短い時間で成果を最大化できるようなアイデアは生まれません

したがって働き方改革時代に、企業にとって本当に必要なのは「汗をかける人材」です。

「7時間、仕事します。だから7時間分の仕事をください」

という人は採用の対象からはずします。「時間単位」ではなく「成果単位」の時代となったのだから。

「24時間戦えますか」と聞かれて「24時間戦います」と答えるのではなく、「24時間戦う気持ちで7時間働きます」と答えるのが、現代流のハードワーカー。

毎日深夜まで働くつもりで腕まくりするハードワーカーではなく、成果にコミットし、脳に汗をかくハードワーカーを見極め、会社の将来を託しましょう。


プロフィール

横山信弘

アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長。現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。全国でネット中継するモンスター朝会「絶対達成社長の会」発起人。「横山信弘のメルマガ草創花伝」は3.5万人の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『営業目標を絶対達成する』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者。著書はすべて、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。年間100回以上の講演、セミナーをこなす。ロジカルな技術、メソッドを激しく情熱的に伝えるセミナーパフォーマンスが最大の売り。最新刊は『自分を強くする』。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送フーシ派がイスラエル攻撃、イエメンの親イラン武

ワールド

再送-UAEのアブダビで5人負傷、火災も発生 ミサ

ワールド

タイ新政権、来週発足へ アヌティン首相が表明 

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 2
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度を決める重要な要素とは?
  • 3
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のSNS動画が拡散、動物園で一体何が?
  • 4
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 5
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 8
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    「酷すぎる...」ショッピングモールのゴミ箱で「まさ…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 6
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 10
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story