新しい日本語「やばいンデ」は定着する? それとも「サランパン」に?

日本人と外国商人らが行き交う開港された頃の横浜 SEPIA TIMESーUNIVERSAL IMAGES GROUP/GETTY IMAGES
<外来語に由来する「新しい日本語」は古くから存在するが、今では通じないすたれてしまった言葉も少なくない>
本来「危険」や「不都合」を表す言葉、「やばい」。ずいぶん前から「楽しい」「面白い」「かわいい」「おいしい」などの意味を持つようになってきたこの言葉は、日常会話で使われ過ぎているせいか、ちょっと工夫をしたくなった人がいたようだ。そして誕生した表現が、「やばいンデ」。すぐに意味が分からなくても、無理はない。
「ンデ」は「~なんだけど」「~なのに」「~なんだよ」などを意味する韓国語だ。単なる「やばい」では物足りない、またはいくぶん強調したいときに「やばいんだよ」として「やばいンデ」が使われ始めている。
逆に、韓国語の単語に日本語の語尾がくっついてしまうケースもある。「チンチャそれな」がそれだ。「チンチャ」は「本当・真実」を意味する韓国語で、それに日本語の「それな」が味付けとして語尾に加わった感じ。「本当にそうですね」といった意味だ。
ちなみに「それな」は「そうだよ」の言い換えで、相手の言ったことに対して深い同意を表すこともあれば、相手の話をひとまず肯定して話を終えたいときにも使われる。まだ辞書に載っていない、比較的新しい日本語だ。
いずれの表現も、日韓両方の言語をある程度理解できる若いエンターテイナーが使い始めたもの。そこから、若者たちの間で徐々に広まっている。
今まで定着した外来語は似た道のりを歩んできたのだろう。例として、英語のトラブルに由来する「トラブる」や、フランス語のサボタージュに由来する「サボる」、さらに日本語とポルトガル語が組み合わさった「雨合羽」(合羽=Capaはポルトガル語で外套の意)もある。
これらは国の政策としてロングランになったわけではなく、日本人が代々使うので、生き続けている。
短命に終わる流行語も少なくない
気になるのは、同じくトレンディーキーワードとして登場しつつも、比較的早く姿を消してしまうケースだ。
例えば、「壊れた」を意味する「サランパン」。今から約140年前に、開港されたばかりの横浜、神戸、長崎などの港で、日本人と外国商人との間で使われた。「ボート、サランパン」「馬車、サランパン」という具合に。
当時、このサランパンが通じていたという記録があり、今もなお一部の国語辞典には、「壊れた」という意味として載っている。でも、明治半ばの書物以外の記録が少ないことを見れば、比較的すぐ使われなくなったことが分かる。
近代化していくなかで、日本人は珈琲(コーヒー)や瓦斯(ガス)などを受け入れたが、このサランパンに対してはノーと言った。だから、死語の山に積まれ、一部の歴史家や言語学者にしか意識されなくなった。
日本人は本当に「無宗教」なのか?...「灯台下暗し」身近すぎて見えないこともある 2025.07.11
突出した知的能力や創造性を持つ「ギフテッド」を埋没させるな 2025.06.28
在日外国人は米に困っていないし、「令和のコメ騒動」に無関心 2025.06.16
大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ 2025.06.10
コメ価格高騰で放映される連続ドラマ『進次郎の備蓄米』にうんざり 2025.06.07
誕生日は「文化の鏡」である...「ミニフェスのような誕生会」から見えた「個人」と「社会」 2025.06.06
日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先 2025.05.16
-
プロダクトエンジニア「ポテンシャル採用/大手や外資系など3000社に導入/HR SaaS「ミキワメ」/港区/東京都/web系SE・PG
株式会社リーディングマーク
- 東京都
- 年収400万円~550万円
- 正社員
-
テレワークあり 外資系サーバー 構成見積支援業務
株式会社スタッフサービス ITソリューション
- 東京都
- 月給23万5,000円~
- 正社員
-
外資系案件担当/SNSマーケティングのコミュニケーションプランナー/東/英語力を活かせる仕事
トランス・コスモス株式会社
- 東京都
- 年収360万円~620万円
- 正社員
-
外資系メーカー営業「正社員/土日祝休み/年間休日125日」グローバル環境で活躍
Visionary Japan株式会社
- 東京都
- 月給26万5,000円~30万円
- 正社員