最新記事
戦争

【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面に ロシア軍が8倍の主力部隊を投入

The Battle for Pokrovsk: What Russia Taking Key City Would Mean for War

2025年10月29日(水)17時00分
エリー・クック、ジョン・フェン
ポクロウシク近郊で、M114自走榴弾砲用の砲弾を運ぶウクライナ兵

ポクロウシク近郊の前線で、M114自走榴弾砲用の砲弾を運ぶウクライナ兵(10月14日) REUTERS/Anatolii Stepanov

<長い消耗戦の末にこの要塞都市が陥落すれば、ウクライナ軍の士気に深刻な打撃を与えかねない>

ロシアは長らく標的としてきたウクライナ東部ドネツク州の町ポクロウシクへの攻勢を強化し、新たな包囲戦を開始した。ロシアに和平を迫るアメリカの試みが難航する中での動きだ。

【戦況マップ】ウクライナの勢力図とポクロウシクの攻防

週末にウクライナ軍が発表した情報によると、約200人のロシア兵が小規模な部隊に分かれてポクロウシク市内に侵入。ウクライナ兵との激しい戦闘が市内で続いている。ロシア軍が「市街地で拠点を確保」しようとする動きを、無人機部隊が抵抗しているという。

ウクライナ軍は10月26日、ポクロウシクではロシアがウクライナ軍を上回る兵力を投入して攻勢を強めており、戦況は「困難」だと認めた。市内および周辺で「激しい戦闘」が続いており、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は27日、ポクロウシクにはウクライナ兵の8倍のロシア兵が展開している、と報道陣に述べた。

ロシア軍の最高幹部であるワレリー・ゲラシモフ参謀総長は週末、ウラジーミル・プーチン大統領に対し、ロシア軍がポクロウシクで約5500人のウクライナ兵を包囲したと報告した。

キャリア
AI時代の転職こそ「人」の力を──テクノロジーと専門性を備えたLHHのコンサルティング
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

英住宅ローン承認件数、9月は予想上回る 昨年12月

ビジネス

熾烈な自動車市場、「アニマルスピリット」必要=メル

ビジネス

米韓、通商合意に達した=トランプ大統領

ワールド

米、NATO東部地域から一部部隊撤退へ=ルーマニア
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理に押し上げた「2つの要因」、流れを変えたカーク「参政党演説」
  • 4
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 5
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 6
    「ランナーズハイ」から覚めたイスラエルが直面する…
  • 7
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    リチウムイオンバッテリー火災で国家クラウドが炎上─…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 10
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中