暮らしの安全・安心は、事件になる前に守る時代へ。...JCBと連携し、新たな防犯インフラを築く「ヴァンガードスミス」の挑戦。

ヴァンガードスミスの田中慶太社長(左)と、ジェーシービーの取締役兼常務執行役員で、カード事業統括部門長を務める福井雅基氏。2024年3月に始まった、両社の業務提携の背景とその狙い、今後の展望について話を聞いた。
<近隣トラブル解決支援サービス「Pサポ」を提供するヴァンガードスミス。クレジットカード大手のジェーシービーとの業務提携で生まれた大きな相乗効果とは>
JCBとの業務提携で、防犯インフラ化に前進
社員の半数以上が元警察官という、2015年創業のヴァンガードスミス。騒音問題に代表される近隣トラブルのような「事件未満」の事案の相談を受け、その解決を支援する定額制サービスを提供している。自身も元警察官で、事件未満トラブル、すなわち法令では対処できないトラブルの多さと煩雑さを熟知する田中慶太社長はこう話す。
「私たちは創業以来、『トラブルを事件にさせない社会』を目指して、定額制の近隣トラブル解決支援サービスを展開してきました。法令に該当しないからこそ解決が難しいトラブルは数多く存在します。そんな悩みや困りごとを、当事者ひとりで抱え込まずに済む『防犯インフラ』として根付かせたい。そんな想いで取り組んできました」
サービスは不動産業界を中心に広がってきたが、もっと多くの人に「安全・安心」を届けるにはどうすればいいのか。田中社長が辿り着いたのは、クレジットカード会社との提携というアイデアだった。「すでに社会インフラとして広く浸透しているクレジットカードとの連携に可能性を感じました」
2024年からは業界大手のジェーシービー(JCB)と業務提携を開始し、同社のカード会員向けにもサービスを提供するに至った。「こちらからJCB様にお声がけさせていただいたのが始まりですが、私たちの想いを真摯に受け止めてくださり、実現に向けて丁寧に対話を重ねていただいたことに、今も感謝しています」
「提案いただいた当初は、『こんなサービスがあったのか』という驚きもありましたが、現代社会に必要な存在であるとも感じました」JCBの取締役兼常務執行役員で、カード事業統括部門長を務める福井雅基氏は、当時をこう振り返る。
「近年、お客様の住環境・生活環境が急速に変化しており、地域とのつながりの希薄化なども背景として、新たな不安やリスクが日常生活の中に潜むようになってきています。ヴァンガードスミス様より協業のご提案をいただく中で、カード会員の皆様へ日常生活における『安全・安心』をお届けするには、事件になる前にトラブルを解決し、小さな不安やリスクを払拭できるサービスの価値に共感いたしました」
従来からJCBでは、カード会員が安心して過ごせるよう、カード決済面の安全性に加え、国内外の旅行傷害保険、JCBスマートフォン保険などの付帯サービスを通じて、「安全・安心」の価値を提供してきた実績がある。「ヴァンガードスミス様との提携によって、より日常生活に立脚した『安全・安心』を提供し、お客様に安心して日々をお過ごしいただきたいという思いを強くしました」(福井氏)
一般的に、新たなサービス開発や新規導入の調整には時間のかかるケースが多いものだが、本提携に関しては、「両社の想いは合致していましたので、協議は円滑に進み、結果として短期間でサービス提供を開始することができました」と、田中社長と福井氏は声をそろえる。こうして両社の提携第1弾として、2024年3月からJCBの最上位カードであるJCBザ・クラス会員を対象にヴァンガードスミスが提供する近隣トラブル解決支援サービス「Pサポ」の無償提供が始まったのだった。
Pサポでは、全員元警察官で構成された専門相談員が、「騒音」「迷惑行為」など事件未満のトラブルを解決支援。詳しくヒアリングしたうえで、状況に応じた是正依頼、解決に向けた相談サポートや関連機関の案内等を行う。また、万一の事態にも安心して備えられるよう、家財の補償や鍵交換、セキュリティ機器購入等に充てられる生活再建費用保険も付帯する。
気軽に相談できることが、「安全・安心」につながる
JCBとの提携開始は、田中社長にとっても大きなターニングポイントとなった。「9年間やってきて、私たちの取り組みがやっと社会に届き始めたという実感がありました。JCB様のようなインフラとして信頼され続けている企業が、私たちのサービスの可能性を認めてくださったことは本当に大きな意味があると思っています。私たちのビジョンの実現に向けて、非常に大きな一歩になったと感じています」
カード会員向けPサポの提供開始にあたっては、JCB側も念を入れた準備で備えたという。福井氏は言う。「カード会員の皆様に本サービスの価値をしっかりとお届けするために、会員誌や公式サイト、会員向けアプリ『MyJCB』を通じてサービス説明や告知を強化するなど、サービス提供前の事前準備を入念に行いました」
そんな構えも功を奏し、カード会員からの反応も大きいようだ。「実際にサービスの提供以来、特に『何かあったときにいつでも気軽に相談できる』という点に安心感を覚えていただいているものと思います。騒音トラブルに関するご相談が多く寄せられていることからも、日常生活における不安の解消に貢献できていることを実感しています」と、福井氏も確かな手応えを感じている。
提携開始から1年を経た2025年3月からは、「Pサポ」の優待対象を拡大。JCBプラチナ、ゴールド ザ・プレミア、ゴールド会員も、「Pサポ」を優待価格で利用できるようになった。これにより、対象となる会員数は100万人を超えた。JCBでは、さらなる提携の深化も検討している。
「カード会員様が『JCBのプレミアムカードを持っていれば安心だ』と感じていただけるよう、より多くの対象会員様にPサポをご利用いただきたいと考えています」と、福井氏が力を込める。「今後もJCBはお客様に寄り添い、『安全・安心』を提供する価値観のもと、今後もみなさまが安全かつ快適に日々をお過ごしいただけるよう、これまで以上に充実したサービスの提供に努めてまいります」
創業から10年を迎える田中社長の目線も、さらに先を見据えている。「我々としては、近隣トラブル、事件未満トラブルを担うサブスクリプションを、 “特別なサービス” ではなく、 “新たな防犯インフラ” として定着させたいと考えています。そのためには、年齢や属性に関係なく『自分に関係あるサービスだ』と感じていただけるよう、提供先・提供方法の範囲を今後も広げていきたいです。JCB様という強力なパートナーを得た今、創業10年目の節目にどのようなことでご一緒できるのか、ワクワクしています」
2025年8月末時点で、会員数319万人を突破したヴァンガードスミス。新たな防犯インフラとなることを目指し、さらなるチャレンジを続けていく。
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