ダライ・ラマ14世が「後継者」を語る日がついに...中国やチベットはどう出る? 転生制度の未来は?
中国国内でも密かに信仰されるダライ・ラマ14世
現在も中国政府はダライ・ラマ14世を認めておらず、事あるごとに「分裂主義者」や「政治的亡命者」と呼ぶ。
中国の検索エンジンで「ダライ・ラマ14世」を検索することはできず、チベット仏教の信者であっても写真を飾ることはできない。中国に住むチベット人はダライ・ラマ14世を「名前を呼んではいけないあの人」などと表現する。
しかし、実際は口には出せずとも、情報を遮断されようとも、インドに逃れたダライ・ラマ14世を信仰しているチベット人は少なくないようだ。
中華人民共和国憲法第36条には「中華人民共和国公民は宗教信仰の自由を有する」などと定められており、名目上は信教の自由が保障されている。また、中国政府は恣意的かつ不透明な法運用や超法規的措置を指摘される度に「中国は法治国家だ」と主張している。
だが、チベットでの弾圧やダライ・ラマ転生制度に首を突っ込もうとする姿勢を見る限り、中国政府の役人で「法治」の意味や理念を分かっている者はいないように思える。少なくとも、都合のいい法律を一方的に作って濫用することを「法治」とは言わないはずだ。
中国政府はチベット人に中国語学習を強制する前に、まず自分たちが中国語を学び直すべきではないだろうか。