飛行機に乗るのが怖い? 墜落事故後に広がる恐怖症「暴露療法が唯一の解決策」(インド)
一部の旅行者は航空会社や機材(ボーイング機かエアバス機か)をより吟味するようになり、不安の余り飛行機旅行の計画を取りやめたり、延期したりする向きも出ている。
事故の前日、エア・インディアのボーイング777で西部ムンバイに飛んだというロンドンに拠点を置くインド人コンサルタント(25)は「もうボーイング機を選ばないようにしている。今は血も凍るほど恐ろしい。飛行機で戻りたくない」と明かした。
インドと異なり、西側諸国では飛行機恐怖症に関して多くのより正式な治療手順が確立されている。
今年1月に米首都ワシントンで軍のヘリコプターと旅客機が空中衝突し、60人余りが死亡した事故の数日後にプロデジが米消費者1000人に対して行った調査では、旅行の不安が増大したとの回答が55%、旅行計画の見直しや中止をしたとの回答は38%となった。
グーグルのデータからは、「飛行機に乗るのが怖い」という言葉の検索数がエア・インディア機の墜落事故翌日ピークに達したことが分かる。
<航空会社や機材に関心>
一般的に言えば飛行機の旅は安全で、特に離陸時の事故は滅多に起きない。国際民間航空機関(ICAO)によると、2023年の離陸時の事故発生は100万回当たり1.87回にとどまる。
またエアバスのウェブサイトに基づくと、死者を伴わなかった24年の機体損傷事故9件のうち、離陸時に発生したのは2件だけだった。