イランが北朝鮮の後を追う? イスラエルやアメリカによる攻撃がイランの核開発を加速させるかも

Iran Lawmakers Eye Page From North Korea Nuclear Playbook After US Strikes

2025年6月24日(火)11時00分
トム・オコナー

NPT脱退を促す動き

パレスチナのハマスによる2023年10月7日のイスラエル奇襲攻撃をきっかけに、イランとイスラエルの対立が深まる中、レザイはこれまでも何度かイランのNPT脱退を促してきた。

イスラエルがイランの軍隊と核開発プログラムに関連する施設と人員を標的に、現在も続いている一連の攻撃を開始した後も、彼はNPT脱退の呼びかけを繰り返した。


NPTは第10条で条約からの脱退などについて定めており、具体的には、「各締約国は、この条約の対象である事項に関連する異常な事態が自国の至高の利益を危うくしていると認める場合には、その主権を行使してこの条約から脱退する権利を有する」としている。

脱退する場合は、「条約の他のすべての締約国および国連安全保障理事会に対し、3カ月前に脱退を通告しなければならない。その通知には、自国の至高の利益を危うくしていると認める異常な事態についても記載しなければならない」とも定めている。

イラン外務省の報道官はイスラエルからの攻撃を受けて16日、NPTに留まるかどうかについて、「イラン政府が『適切な決定を下す』だろう」と述べるとともに、関連法案が議会で準備中だと語った。

その一方で報道官は、核兵器開発に反対するというイランの立場に変わりはないと強調した。

イスラエルは、イランがすでに最大で15発の核兵器を製造可能な核物質を保有していると主張しているが、イランは否定している。18年にトランプ第1次政権下のアメリカが、イランと欧米など6カ国による核合意から離脱して以来、イランは核濃縮を進めてきた。

今年3月、アメリカのタルシー・ギャバード国家情報長官は、イランは核兵器開発を積極的には進めていないとする米情報機関の分析を公表した。だが、トランプはこの評価は「間違っている」と繰り返して述べ、アメリカとイランが核協議を進めるなかで起きた今回のイスラエルの軍事作戦を擁護。そしてイランの主要な核施設3カ所(イスファハン、フォルドゥ、ナタンズ)への攻撃を米軍に命じる準備を進めた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

Temuの中国PDD、第4四半期売上高・利益が予想

ワールド

米メタとグーグルに損害賠償評決、未成年者SNS依存

ワールド

中東紛争長期化は成長に打撃、インフレ期待押し上げ 

ワールド

EXCLUSIVE-米、ドンバス全域割譲を和平条件
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 2
    意外と「プリンス枠」が空いていて...山崎育三郎が「日本産ミュージカルの夢」に賭ける理由【独占インタビュー】
  • 3
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終回に世界中から批判殺到【ネタバレ注意】
  • 4
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 5
    「有事の金」が下がる逆説 イラン戦争で市場に何が…
  • 6
    デンマーク王妃「帰郷」に沸騰...豪州訪問で浮かび上…
  • 7
    まずサイバー軍が防空網をたたく
  • 8
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 9
    地上侵攻もありえる...イラン戦争が今後たどり得る「…
  • 10
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 3
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 6
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 9
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 10
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中