最新記事
核問題

イランが北朝鮮の後を追う? イスラエルやアメリカによる攻撃がイランの核開発を加速させるかも

Iran Lawmakers Eye Page From North Korea Nuclear Playbook After US Strikes

2025年6月24日(火)11時00分
トム・オコナー
ひびの入ったイラン国旗と核のマーク

イランは核兵器を保有するつもりはないと主張し続けているが MyImages – Micha-shutterstock

<イランは核兵器不拡散条約の加入国だが、イラン国内では国際的な約束を守ることへの疑問が高まっており、核開発推進派の立場も強化されている>

アメリカによる前例のない攻撃を受けて、イランでは国会議員らがNPT(核兵器不拡散条約)からの脱退を検討している。イラン国会の幹部が明らかにした。

NPTは核兵器の拡散を抑制することを目的とした多国間条約。これまで同条約に加盟し、その後脱退した国は北朝鮮だけだ。北朝鮮は2003年1月、アメリカ主導のイラク侵攻のわずか2カ月前に、アメリカが北朝鮮への先制攻撃を計画している懸念があるという理由で、正式にNPTを脱退した。

【動画】イランがNPTを脱退したら他の国も追随するかも


イランは核兵器保有の意図を否定し続けている。しかし、6月13日にイスラエルがイラクに対する攻撃を開始、21日にはアメリカもイラン攻撃に参加したことから、イランではNPTを含めた国際的義務を順守する必要性について疑問視する政府関係者や議員の声が高まっている。

実際、イランのタスニム通信によると、イランの国会の国家安全保障・外交政策委員会のエブラヒム・レザイ報道官は22日、「議員らはNPTの見直しやNPTからの脱退を要求している。この問題は国会の議題となる予定だ」と述べたという。

「委員会のほとんどのメンバーが、IAEA(国際原子力機関)の活動実績を強く批判し、IAEAとの協力の停止や関係停止を求めた」

ビジネス
「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野紗季子が明かす「愛されるブランド」の作り方
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ロ、エクソンの「サハリン1」権益売却期限を1年延長

ビジネス

NY外為市場=円が小幅上昇、介入に警戒感

ビジネス

米国株式市場=ダウ・S&P最高値、ナイキやマイクロ

ワールド

ウクライナ紛争は26年に終結、ロシア人の過半数が想
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足度100%の作品も、アジア作品が大躍進
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 5
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 8
    ゴキブリが大量発生、カニやロブスターが減少...観測…
  • 9
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 10
    【投資信託】オルカンだけでいいの? 2025年の人気ラ…
  • 1
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 4
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 7
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 10
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中