ディズニー・クルーズラインで性的暴行が急増中...「最も安全な休暇」で一体何が起きているのか?
Sexual Assault Allegations Spike on Disney Cruises
クルーズ船上での性的暴行の申し立てに対応し、被害者支援の仕組みを整備するため、アメリカでは2010年に「クルーズ船の安全・保安法(CVSSA)」が成立。
この法律により、乗客は船内で医療処置や性的暴行に関する法医学的検査を受ける権利、そして乗船中に加害の申し立てを行う手段を保障されることになった。
さらに2014年には法改正が行われ、クルーズ船は航海中に発生したすべての重大犯罪の申し立てをFBIに報告することが義務付けられた。
20年以上にわたりクルーズ船での性加害事件を扱ってきた法律事務所「ヒッキー法律事務所」のジョン・H・ヒッキー弁護士(海事法専門)は、クルーズ船で性加害の申し立てが多発する理由について、本誌にこう語った。
「クルーズ船は"飲酒とパーティーの島"のようなものだ。船上の乗員はたいてい若い男性で、6〜10か月の間、週7日・1日12〜14時間働く」とヒッキー氏は語る。なお、これは一般的なクルーズ船に関する見解であり、ディズニーに直接言及したものではない。
「彼らはその間、家族や友人から離れて過ごすことになる。さらに問題を深刻にしているのは、クルーズ会社が正確な犯罪歴の確認が困難な発展途上国から乗員を募集している点だ」と指摘した。
ヒッキー氏は、FBIが米国の港を発着する船に対して管轄権を持っているものの、「次の寄港地が島国である場合、その国には捜査への関心も資源もないことが多い」と語った。