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イタリア政治

「2つの顔」を持つ女...極右出身のメローニが、不安定なイタリア政界で長期政権を築けた理由

GIORGIA MELONI

2025年12月26日(金)12時45分
ミケーレ・バルベロ (ジャーナリスト)
メローニ

ALESSANDRO BREMECーNURPHOTOーREUTERS

<メローニは極右の支持層におもねりつつも、現実路線に努めている>

イタリアのジョルジャ・メローニ首相は2025年10月に就任3年目を迎えた。政権がコロコロ変わるイタリアでは、これは「快挙」と言っていい。経済対策でまずまずの手腕を見せ、高い支持率をキープ。今のところ政権基盤は安定している。

【動画】ブラックユーモアが光る、メローニのクリスマススピーチ

評価すべきは、この2年で財政赤字を半分以上減らしたこと。26年にはEUが求める対GDP比3%未満に抑えられる見込みだ。雇用もそこそこ改善し、失業率は8%から6%に低下。おかげで税収が増えた。


イタリアでは22年のメローニ政権発足までの5年間に4つの連立内閣が政権交代を繰り返した。メローニ政権は第2次大戦後のイタリアで最長クラスの政権となっている。

最長政権を保ったのはメローニと同じ右派ポピュリストの宰相、シルビオ・ベルルスコーニだ。ベルルスコーニの政治的な命取りとなったのは膨張した公的債務残高である。欧州債務危機の最中、10年物国債の利回りが危険水準に達し、辞任を余儀なくされた。

過去に比べて「イタリアの状況ははるかに良くなったとみられていて、メローニも好印象を持たれている」と、ローマのルイス大学のジョバンニ・オルシーナ教授(現代史)は述べる。

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