ディズニー・クルーズラインで性的暴行が急増中...「最も安全な休暇」で一体何が起きているのか?
Sexual Assault Allegations Spike on Disney Cruises
一方、ディズニー・クルーズラインも加盟する「クルーズライン国際協会(CLIA)」の広報担当者は本誌に対し「加盟各社は高度なセキュリティ体制、厳格な採用手順、充実したトレーニングを実施しており、クルーズ船での犯罪発生率は極めて低く、最も安全な休暇の1つとなっている」と述べた。
さらにこの広報担当者は、ノースイースタン大学の犯罪学者ジェームズ・フォックス博士の調査を引用。博士の分析によれば、人口10万人あたりの暴力犯罪発生率を比較した場合、クルーズ船上での暴力犯罪は陸上よりも95%低いという。
ディズニーを含む多くのクルーズ会社は、2020年3月から2021年8月にかけて、新型コロナウイルスのパンデミックにより運航を全面的に停止し、通常運航の再開は2022年後半まで遅れた。
そのため、2018年および2019年のパンデミック前も含め、ディズニー・クルーズでの性的暴行の報告は少なかった。
なお、DOTは2023年から、データ表の中で「強姦(rape)」を「性的暴行(sexual assault)」とは別に分類し始めた。それ以前は、性的暴行の申し立てはすべてひとつのカテゴリーに含まれていた。
この新しい分類に基づき、ディズニー・クルーズラインは2023年に米国発着のクルーズで4件の強姦の申し立てを報告し、2024年には3件を報告している。
DOT全体の報告に基づいて語ったヒッキー氏によると、「DOTのウェブサイトに掲載されている船上での強姦および性的暴行の統計は、実態よりもはるかに少ない」と指摘する。というのも、そのデータは、米国の港を発着するクルーズ船で、かつ被害者が米国市民である場合に限って集計されているためだ。