アサドが消えても混乱続く...シリア国民が考える、復興に必要なもの

THE AFTERMATH OF A TRAGEDY

2025年3月21日(金)18時50分
伊藤めぐみ(ジャーナリスト)

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ダマスカスのモスク前で解放を喜ぶ人たち MEGUMI ITO

またアサド政権はあらゆることを記録し、情報を集めることで人々を支配していた。尋問調書だという書類の束の中には、1人分で3、4センチの厚さのものもあった。電話の盗聴記録のファイルで埋め尽くされた部屋もあった。ファイルの表紙に電話番号が書かれ、中には会話の内容が書かれたメモが何十枚、何百枚と入っていた。

アサド政権が崩壊したことを歓迎している人がほとんどなのは事実だ。しかし、一方で暫定政権側の問題も存在する。


クリスマスを祝うキリスト教徒

暫定政権は国内融和を説き、穏健派路線を取っているとされるが、もともとは国際テロ組織アルカイダにルーツがある。シリアにはキリスト教、イスラム教スンニ派、シーア派、アラウィ派、ドゥルーズ派などさまざまな宗教宗派が存在する。アルカイダはスンニ派を極端に解釈する組織だ。そのため暫定政権は、スンニ派のルールを厳しく人々に課すのではないかと懸念する人たちもいる。

実態はどうなっているのか。クリスマスの日にシリア第2の都市アレッポを訪ねた。キリスト教徒も多く暮らすアレッポの街では、教会でミサが行われていた。人々の表情は明るい。教会の外で警備に当たっていたHTS兵士は、監視というより、安全にクリスマスを祝えるように守っている様子で、教会関係者とも親しげに話していた。ミサに来た人たちが話を聞かせてくれた。

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