最新記事
アメリカ政治

「100日計画」米上院、政権交代を前に始動...新たな政府支出など承認に向け

2024年12月6日(金)09時46分
トランプ米次期大統領

来年1月にトランプ米次期大統領(共和党、写真)が就任し、議会の上院、下院ともに共和党が多数派を握る政権交代を前に、現在は民主党が多数派となっている上院が12月1日、新たな政府支出と災害支援措置、国防政策の承認を目指して動き出した。11月13日、ワシントンで代表撮影(2024年 ロイター)

来年1月にトランプ米次期大統領(共和党)が就任し、議会の上院、下院ともに共和党が多数派を握る政権交代を前に、現在は民主党が多数派となっている上院が1日、新たな政府支出と災害支援措置、国防政策の承認を目指して動き出した。

予算切れによる政府機関の一部閉鎖を回避するための現行のつなぎ予算の期限が今年12月20日に切れるのを控え、クリスマス前に政府機関の部分閉鎖を回避するために新たな予算措置の超党派での承認が得られるかどうかが大きな課題だ。


 

予算を巡る議論の対象にはバイデン大統領の総額1000億ドル近い緊急災害支援要請も含まれ、これは今年襲った大型ハリケーン「ヘリーン」と「ミルトン」に見舞われた米国南東部地域や、自然災害に見舞われた地域に対する支援となる。

連邦政府の債務上限も来年元日までに手を打つことが迫られているが、議員らよると財務省の特別措置によって政府資金が実際に枯渇する「Xデー」は2025年中に先送りされる公算が大きい。

上院民主党トップのシューマー院内総務は1日、来年9月末までの2025会計年度までの政府資金を賄う年次歳出予算案ではなく、「予算継続決議(CR)」と呼ばれるつなぎ措置を採る方向で交渉していることを示唆した。

シューマー氏は議場で「超党派の支持を得て上下両院を通過できる予算を巡って双方は交渉を進めている」と説明。その上で「政府予算の延長から、分裂を招く不必要な条項を除外する必要がある」と訴えた。

シューマー氏は、ジョンソン下院議長が来年早期を期限にすると発言しているCR案の詳細については明らかにしなかった。

トランプ氏の支持者らは、次期政権の発足後早々に民主党の歳出構想や政策優先事項をつぶすために3カ月間にとどめたCRを要求している。

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:アマゾン熱帯雨林は生き残れるか、「人工干

ワールド

アングル:欧州最大のギャンブル市場イタリア、税収増

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中