最新記事
討論会

討論会成果自賛のトランプ氏、側近らは「失敗」と低評価

2024年9月12日(木)11時06分
討論会の日のトランプ

米大統領選共和党候補のトランプ前大統領は、9月10日に民主党候補ハリス副大統領と初めて行ったテレビ討論会でのパフォーマンスを自賛したが、トランプ氏の側近や共和党幹部、献金者らの間では「失敗」との見方が広がっている。同日、フィラデルフィアで撮影(2024年 ロイター/Evelyn Hockstein)

米大統領選共和党候補のトランプ前大統領は、10日に民主党候補ハリス副大統領と初めて行ったテレビ討論会でのパフォーマンスを自賛したが、トランプ氏の側近や共和党幹部、献金者らの間では「失敗」との見方が広がっている。

トランプ氏は討論会後のテレビ番組で「今回は私の(これまでの)ディベートでも優秀な方、多分最高だったと思う」と述べ、非常に素晴らしい成果を残せたので、2回目の討論会にそれほど乗り気ではなくなっていると付け加えた。

しかしトランプ氏の有力な側近の1人、グラム上院議員は、トランプ氏の討論会での振る舞いはさえなかったと指摘。実績に重点を置く作戦を続けられず、せっかくアピールする機会を逃したと嘆いた。

ハイチ移民が住民のペットを食べている、と固執

共和党献金者6人とトランプ氏のアドバイザー3人はロイターに、討論会ではトランプ氏に一貫したメッセージが欠けていたので、ハリス氏が勝ったとの考えを示した。

何人かは、オハイオ州でハイチからの移民が住民のペットを食べているといった根拠のない情報を強調した点に幻滅したと表明。献金者の1人は「正直なところ、トランプ氏は振るわず、ハリス氏が優勢だったというのが私の意見だ」と語った。

かつてトランプ氏の側近で批判派に転じ、今年の共和党候補指名レースで同氏に挑戦したクリス・クリスティー氏は、ハリス氏が討論会に向けて周到な用意をしてきたのに対して、トランプ氏はそうではなかったと分析した上で「トランプ氏のために討論会の準備をした人が誰だか知らないが、解雇すべきだ。彼は全くうまくいっていなかった」と言い切った。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 コメ高騰の真犯人
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

G7、ロシアに圧力強化必要 中東衝突は交渉で解決を

ビジネス

ユーロ高大きく懸念せず、インフレ下振れリスク限定的

ワールド

米ミネソタ州議員銃撃、容疑者逮捕 標的リストに知事

ビジネス

再送(11日配信記事)豪カンタス、LCCのジェット
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 7
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 10
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 9
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中