最新記事
ウクライナ戦争

ウクライナ「携帯式兵器」、ロシアSu-25戦闘機に見事命中して撃墜する瞬間の映像...東部ドネツク州

Ukraine Shoots Down Russian Su-25 Jet in MANPADS Strike

2024年8月30日(金)19時06分
イザベル・ファン・ブリューゲン
ウクライナMANPADSに撃墜されたロシアSu-25戦闘機

@DefenceU/X

<携帯式防空ミサイルシステム「MANPADS」によって撃墜されたSu-25戦闘機。ウクライナ侵攻以降、ロシア空軍の被害は拡大し続けている>

ウクライナ軍は、東部ドネツク州でロシアのSu-25戦闘機を撃墜したと発表し、その瞬間を捉えたとする映像を公開した。映像には、高速で飛行する2機の戦闘機のうち1機に防空ミサイルが直撃し、炎上しながら地面に墜落するシーンが映し出されている。

■【動画】ロシア戦闘機、「携帯式兵器」で墜落される瞬間...ドネツク州でのミサイル命中シーンをウクライナ公開

ウクライナ国防省も撃墜があったとされる8月28日に、「第28機械化旅団のウクライナの戦士たちが、クラマトルスク方面でロシアのSu-25戦闘機を撃墜した。ブラボー!」とソーシャルメディアに投稿した。

ロシア空軍は、2022年2月にウラジーミル・プーチン大統領がウクライナへの本格侵攻を開始して以来、甚大な損害を被っている。

ドネツク州で活動するウクライナのホルティツィア作戦戦略グループによると、第28独立機械化旅団の対空部隊は、携帯式防空ミサイルシステム「MANPADS」を使ってSu-25を撃墜したという。

同グループは、Su-25が「国防軍の部隊に向かって攻撃をしようとしていた」とテレグラムで説明した。

「また新たなロシアのSu-25が、ウクライナのドンバス地方(ロシアが実効支配するドネツク州とルハンスク州)の草原で炎上した」「今日、ロシア軍は戦闘機を1機失った。その残骸は今やドネツクの風景を飾っている」と同グループは述べた。

第28機械化旅団は、ドネツク州でSu-25が撃墜された瞬間を捉えたとされる映像をテレグラムで公開した。「乗組員の安否はまだわかっていない」という。

ロシアによる侵攻前から戦闘が続くウクライナ東部ドンバス地方

オランダの公開情報分析サイトOryxは、ウクライナでの本格的な戦争が始まって以来、ロシア軍機112機が破壊され、15機が損傷したことを確認している。一方、ウクライナ側は、94機が破壊され、3機が損傷、1機が拿捕されたことが確認されている。

ウクライナ軍参謀本部は8月28日、ロシアが全面侵攻を開始して以来、同国が失った戦闘機は368機に達したと発表した。本誌は、この数字を独自に検証できていない。

今回、Su-25が撃墜されたドンバス地方では、砲撃が絶え間なく続いている。ロシアは2014年にウクライナ東部で親露派組織が武装蜂起して以降、ルハンスク州とドネツク州の完全な占領を目指しており、同地域で前進を続けている。

ロシアは、ウクライナ軍にとって同地域の重要な後方支援拠点であるポクロフスクの奪取に多くの人員を投入している。

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ、鉱物協力基金に合計1.5億ドル拠出へ

ワールド

中韓外相が北京で会談、王毅氏「共同で保護主義に反対

ビジネス

カナダ中銀、利下げ再開 リスク増大なら追加緩和の用

ワールド

イスラエル軍、ガザ市住民の避難に新ルート開設 48
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 3
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中