最新記事
中東情勢

「数百人のハマス戦闘員を拘束、尋問している」とイスラエル国防相

Israel Interrogating Hundreds of Fighters Seized in Gaza

2023年12月4日(月)18時07分
ダニエル・ブッシュ(ホワイトハウス担当)
ガザ地区

イスラエルはハマスを「根絶」するまでガザ地区への攻撃を続けるという REUTERS/Ibraheem Abu Mustafa

<戦闘再開で、ますます激しさを増すガザ地区に対するイスラエルの報復攻撃。その代償は>

イスラエルのヨアブ・ガラント国防相は2日、イスラエルはパレスチナ自治区ガザ地区で「数千人のテロリスト」を殺害し、ハマスを初めとする武装組織の数百人の戦闘員を拘束したと述べた。

<動画>閲覧注意:戦闘再開後、前より凄まじい空爆に倒れるガザの人々

ガラント国防相は戦況に対する分析を発表、このまま行けばガザ地区のハマスの撲滅という軍事目標を達成できるとの見方を示した。1週間の停戦を経て、ガザ地区では1日、戦闘が再開された。

「数百人のテロリストが拘束され、イスラエルにおいて尋問されている」と、ガラントはテルアビブで行った記者会見で述べたという。

ガラントは、尋問についての詳細は語らなかった。

もっとも、ハマスメンバーでテロ容疑者だとイスラエルが主張するこの数百人に対する尋問は、イスラエルの諜報活動のあり方や、今回ハマスに越境攻撃を許してしまった国防上の失態に大きな疑問符が付いたなかで行われることになる。

ハマスは10月7日の奇襲で約1200人を殺害し、約240人を拉致した。これに対しイスラエルは、空爆とガザへの地上作戦で反撃。パレスチナ人の死者はこれまでに1万5200人以上、うち数千人が子供だと伝えられる。アメリカを初めとするイスラエルの同盟国もイスラエルに対し、パレスチナの民間人の死者をこれ以上増やさないよう呼びかけている。

ガラントは、イスラエルが何人のハマスの戦闘員を殺害したかについては明らかにしなかった。また、10月7日の攻撃開始時点でハマスの軍事部門の規模がどれほどだったかも分かっていない。専門家やイスラエルの元高官らは、ガザには少なくとも2万5000人のハマスの戦闘員がいたと見ている。

展覧会
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

郵送投票排除、トランプ氏が大統領令署名へ 来年の中

ビジネス

ノルウェーSWF、ガザ関連でさらに6社投資除外

ワールド

ゼレンスキー氏、ロシアの「冷酷な」攻撃非難 「訪米

ワールド

イラン、協力停止後もIAEAと協議継続 「数日中に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に入る国はどこ?
  • 4
    AIはもう「限界」なのか?――巨額投資の8割が失敗する…
  • 5
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 6
    恐怖体験...飛行機内で隣の客から「ハラスメント」を…
  • 7
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 8
    40代は資格より自分のスキルを「リストラ」せよ――年…
  • 9
    「パイロットとCAが...」暴露動画が示した「機内での…
  • 10
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 6
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 7
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 8
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 9
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 10
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中