最新記事
外交

台湾「中国の罠にはまるな」 ホンジュラス大統領、中国との国交樹立指示 

2023年3月15日(水)15時48分
ロイター
ホンジュラスのカストロ大統領

ホンジュラスのカストロ大統領は14日、中国との国交樹立に向けて動くよう外相に指示したとツイッターで明らかにした。資料写真、2022年9月撮影(2023年 ロイター/Amr Alfiky)

ホンジュラスのカストロ大統領は14日、中国との国交樹立に向けて動くよう外相に指示したとツイッターで明らかにした。

カストロ氏は、大統領選で台湾と断交して中国と国交を結ぶことを提案していたが、昨年1月には台湾との外交関係維持を望む意向を示していた。

同氏は今回の決定について「政府の計画を実行し、境界を広げるという決意の一環」と説明した。

台湾を国家の一部と位置づけている中国は、国交のある国に台湾との外交関係を認めていない。ホンジュラスが台湾と断交すれば、台湾と外交関係を結ぶ国は13カ国となる。

ホンジュラスのレイナ外相は14日、地元テレビに対し「われわれは非常に現実的に物事を見て、ホンジュラス国民にとって最善の利益を追求しなければならない」と述べた。

台湾の蔡英文総統は来月に中米のグアテマラとベリーズを訪問。米国を経由し、マッカーシー米下院議長とも会う予定となっている。

台湾は中国が多額の融資を約束して台湾との国交樹立国を誘い込んでいると非難しているが、中国側はこれを否定している。

台湾外交部(省に相当)は、ホンジュラス政府に深刻な懸念を表明するとともに、慎重に検討し、「中国のわなにはまる」ことがないよう求めたという。

中国外務省はまだコメントを出していないが、駐メキシコ中国大使は、中国とホンジュラスの国交樹立が実現することを願うとツイートした。

米国務省からは今のところコメントを得られていない。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

リーブス英財務相、広範な増税示唆 緊縮財政は回避へ

ワールド

プーチン氏、レアアース採掘計画と中朝国境の物流施設

ビジネス

英BP、第3四半期の利益が予想を上回る 潤滑油部門

ビジネス

中国人民銀、公開市場で国債買い入れ再開 昨年12月
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 4
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 5
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 8
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中