最新記事

英王室

メーガン妃、「赤絨毯」を歩かせてもらえない動画...「ここは王族だけ」発言は本当?

Was Meghan Markle Blocked From Moroccan Red Carpet In Viral Video?

2022年10月14日(金)17時12分
ジャック・ロイストン
ヘンリーとメーガン

モロッコを訪問した際のヘンリー王子とメーガン妃(2019年2月) Hannah McKay-Reuters

<メーガン妃がモロッコを訪問した際、夫のヘンリー王子だけがレッドカーペットの上を歩くよう案内されたようにように見える動画が拡散されている>

英ヘンリー王子の妻メーガン・マークル(サセックス公爵夫人)が過去にモロッコで、レッドカーペットの上を歩かないよう誘導され、この上を歩くのは「王族だけ」と告げられたとするTiktok動画が拡散している。しかし、メーガン妃が本当にそう言われたのか、この動画が真実を伝えているのかという点には疑問が残る。

■【動画】メーガンだけレッドカーペットの外側を歩かされたと話題になった場面

動画が撮影されたのは、2019年2月23日。メーガン妃はヘンリー王子と共に、モロッコのムーレイ・ハッサン皇太子と面会するため、同国首都ラバトにある王室邸を訪問した。

到着して車から降りたヘンリー王子は、レッドカーペットを歩いて儀仗兵を閲兵。その後に続いたメーガン妃は、レッドカーペットの外側を歩いている。

「メーガン・マークルが王室ルールに阻まれた」と紹介しているこのTiktok動画は、撮影から3年以上経った今、840万回再生されている。動画は、「彼女がモロッコで、ヘンリー王子とは違ってレッドカーペットの外側を歩くよう案内された様子だ。モロッコがメーガンに、レッドカーペットは王族だけのものだと伝えているのだ」と説明している。

しかし、この主張には問題がある。そもそもヘンリー王子と結婚したメーガン妃は、当時も今も英王室の一員である。

2018年5月の結婚後、彼女は「プリンセス・ヘンリー・オブ・ウェールズ」という称号を得ている。ただ、ほとんどの王室女性は自らのファーストネームが含まれない称号を使用しない。

またメーガン妃は、当時は現役の王族として公務も行っていた。2020年1月にヘンリー王子と共に王室を離脱することを発表したが、同年3月まで公務を務めている。

レッドカーペットを避けた本当の理由

動画の中で、ヴァレンティノの赤いドレスを着たメーガン妃は、そのすぐ後にレッドカーペット上でモロッコの皇太子と握手する姿が撮影されている。モロッコの他の訪問先でもレッドカーペットを歩いており、この動画が撮影される数時間前の、カサブランカの空港でもそうだった。

雑誌「ハロー!」は当時、なぜメーガン妃がレッドカーペットを歩かなかったのがソーシャルメディア上で話題になっていると報道。到着時の計画では、元軍人であるヘンリー王子だけが儀仗兵を閲兵することになっていたという。

メーガン妃は当時、長男アーチーの出産を3カ月後に控えており、この儀礼に参加しないことになっていたため、片側に寄ったと同誌は伝えている。実際、メーガン妃は駐モロッコ英国大使の夫人と共に、レッドカーペットの端で閲兵を見守った。

つまり、このバイラル動画で語られている2つの基本的な部分は誤りだと考えられる。実際には、メーガン妃はこの少し後にレッドカーペットの上を歩いているし、また彼女は当時も今もロイヤルファミリーの一員であるということだ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

日経平均は反発、終値で初の4万5000円台 半導体

ビジネス

野村、年内あと2回の米利下げ予想 FOMC受け10

ワールド

米関税15%の履行を担保、さらなる引き下げ交渉も=

ワールド

林氏が政策公表、物価上昇緩やかにし1%程度の実質賃
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中