最新記事

児童虐待

大量のシラミがわいた9歳少女は貧血で亡くなった......母親と祖母を殺人で起訴

2022年6月14日(火)17時50分
佐藤太郎

母親のサンドラと祖母エリザベス/Tucson Police Department

<死亡した少女の兄は「ママはマウスウォッシュを使って治療しようとした」と話す。検死官は、ネグレクトだと指摘している>

アメリカ・アリゾナ州に住む9歳の少女が死亡した事件で、その母親サンドラ・クレイコビッチ(38歳)と祖母が殺人罪で起訴された。

亡くなった女の子(名前は公表されていない)は3月22日深夜に同州ツーソンの自宅から救急隊によって搬送された。この時すでに意識はなく、蘇生措置が行われたが少女が息を吹き返すことはなかった。

裁判資料によると、救急隊員は少女の頭にシラミがわいていることに気づいた。さらに、「よく調べてみると、髪には大量のシラミが付着していたことが判明した」とも書かれている。少女の死亡が確認された後、「大量の虫が少女の顔にあふれでてきた」という。

検死の結果、少女の死因は貧血。寄生したシラミはどんどん増え続け少女の血液を吸った。栄養失調も認められ、肺に体液がたまり、肝臓は壊死していた。検死官は、ネグレクト(育児放棄)によるものだと報告した。

また、祖母であるエリザベス・クレイコビッチ(64歳)は、母サンドラが家を留守にしている時に孫たちのひどい様子を見て、通報しようとしたが、サンドラに拒否された。孫たちの悲惨な状況を認識していたにも関わらず放置したとされている。

彼氏にメールで相談していた

当局の発表によると、母親が送ったテキストメッセージは、彼女が娘の状態を認識していたことを証明するものだと、Law and Crimeは報じている。

母親は昨年3月14日と15日に、交際していた彼氏へのメールで、娘の異変について書いていた。3月21日には「OMG babe」と送っていた。「聞いて、私は部屋にいるんだけど、お母さんから電話があったの。娘が死んでいないか確認したいって言ってきたのよ」

彼氏は、娘を病院に連れて行くよう促したが、母親は応じなかった。

この頃からおよそ1週間、少女は、頭痛、喉の痛み、発熱、呼吸困難で苦しんでいたとされる。

死亡した少女の上に11歳と13歳の兄がいるが、どちらもシラミに感染していた。「ママはマウスウォッシュを使って治療しようとした」と話したそうだ。母親と祖母は、この2人に対する児童虐待の罪ですでに起訴されている。兄弟は保護され他の家庭で暮らしている。


<合わせて読みたい>
無残、少女の足の裏に無数の寄生虫
数百匹のサナダムシが、頭痛を訴えた中国人男性の脳に

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル、ガザ最後の人質の遺体収容 ラファ検問所

ワールド

EU、米メタに有害投稿対策強化促す 「ワッツアップ

ビジネス

USAレアアース株、一時26%上昇 米政府の16億

ワールド

トランプ氏、ミネソタ州知事と協議 地裁は移民摘発停
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 5
    「外国人価格」で日本社会が失うもの──インバウンド…
  • 6
    「20代は5.6万円のオートロック、今は木造3.95万円」…
  • 7
    中国、軍高官2人を重大な規律違反などで調査...人民…
  • 8
    私たちの体は「食べたもの」でできている...誰もが必…
  • 9
    老化の9割は自分で防げる...糖質と結び付く老化物質…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    麻薬中毒が「アメリカ文化」...グリーンランド人が投…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 7
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中